私の「新型コロナウイルス感染の体験談」がネットニュースに掲載!

京都新聞のリモート取材で「新型コロナウイルス感染の体験談」を掲載頂きました。
念の為にお伝えしますが…
髪がないのは後遺症じゃありません。
【まいどなニュース2021年2月23日の記事『新型コロナ感染で氏名公表の市議に心ない言葉…「正しく恐れることが大事」』】
https://maidonanews.jp/article/14212050?p=25498887

 国内で新型コロナウイルスの感染者が初めて確認されてから1年が経過した。
いまだに収束が見通せないことに、不安を感じている人も多いだろう。
では、新型コロナに感染したらどのような症状が現れるのか。
隔離施設ではどのような生活を送るのか。
昨年12月、新型コロナウイルスに感染したことが分かり、隔離施設に10日間入った京都府宮津市の星野和彦市議(55)に話を聞いた。
 星野市議は11月20日、公務のため、後に新型コロナウイルスに感染したことが判明した関係者2人と車に同乗して出掛けた。
往復約5時間の長距離移動だった。
 宮津市議会12月定例会の開会日だった11月30日朝、目覚めると喉に違和感を感じた。
加湿器内の水がなくなっていたため「エアコンで喉を痛めたかな」と思い、それ以上は気に留めなかったという。
 12月2日、会議の際に喉がかすれて声が出づらく、周囲に「大丈夫か」と心配された。
その日の夕方、保健所から電話があり、新型コロナウイルスに感染した関係者の濃厚接触者であると告げられた。
市からも電話を受け「車で陽性者が出ているので感染の可能性はかなり高い」と言われたという。
 翌日の12月3日朝、保健所でPCR検査を受けた。
車に乗ったまま検体を採取する「ドライブスルー方式」で、試験管の中に唾液を入れて提出したという。
帰宅後は通帳を用意するなど入院となった場合に備えた。
 12月4日、保健所から陽性との連絡があった。
腹をくくったつもりだったが、過去に狭心症で何度か倒れていることや、数年前から肺に影があることから怖くもあった。
 自宅から車で約1時間の場所にある病院の隔離施設へ入所するよう案内された。
「どうして遠くの病院に行かなければならないんだろうと思った。
稼働率が下がっている地元のホテルで療養できれば、地元の経済も潤うのではないか」と星野市議は話す。
12月6日、病院へ向かった。隔離施設に到着すると、入り口が封鎖されていた。
電話で到着を知らせると、入り口が解錠された。
用意されたのは12畳ほどの広さの個室。
1フロアに約10室あり、半数ほど埋まっていたようだったが、他の入所者の姿は食事を棚まで取りに行くときに見かける程度だった。
 12月9~11日、せきが出た。
ひどいときは15分に1回以上のペースでせき込み、3日間は寝ていたという。
星野市議は「首と背中の付け根の辺りが痛くて『変なところが痛いな、普通の風邪じゃない』と思った。
これまでに経験したことのないせきで、気味が悪かった」と振り返る。
 せきとともに血たんも増えた。
入所前に薬を持参するように言われていたため、持ち込んだ市販の漢方薬を飲んでしのいだ。
「死後の準備ができていないから死んだときは困るな」と覚悟する瞬間もあった。
隔離施設に看護師などはおらず、健康状態はタブレット端末で数値を記録し、送信していたという。
 12月12日に退所する予定だったが、せきとたんの症状があったことから「3日間、完全に症状がない状態でなければ退所できない」と延期になった。
会期中の市議会12月定例会が気がかりだった。
人と接触することのない孤独な時間だったが「病院のスタッフがお弁当に手紙やマスク入れを入れてくれて『落ち込まれてないですか』と心のケアもしてくれた」と感謝する。
 12月16日に退所する際は感染拡大防止のため、シャンプーやボディーソープ、シーツ、バスタオルなどを全て捨てるように指示された。
 星野市議は7日間の自宅療養を経て、12月24日に復帰した。
寒さが厳しい日はたんが出るようになったといい、「コロナに感染したことと関連があるかもしれない」と不安を漏らした。
 仕事柄、新型コロナウイルスの感染が公表されたことで差別を受けるのではと危惧していた。
体調を気遣う声が多い一方、市民に退所のあいさつをした際に「感染しないでしょうね」などと心ない言葉を浴びせられることもあった。
 また、身近に感染者が確認されたことで「家族が感染していないか心配だ」と知り合いから電話やメールで相談されることもある。
星野市議は「みんな、すごく怖がっているが、正しく恐れることが大事。なってみないと分からないので、この経験を広めたい」と語った。