一般質問2019(平成31・令和1)年の議事録

【星野和彦 2019年度の一般質問】

【2019年3月 定例会】
※動画:https://www.youtube.com/watch?v=hOzJbSQu6jM&feature=youtu.be
〇財政健全化に向けた取組▲41億円の検証と増収策の提案
昨年10月の「今後の財政見通し」ではH31年度から赤字決算の見込みで、5年後に約▲41億円の累損となる。市の「財政健全化に向けた取組み」を検証し、短・中・長期の増収策を提案する。
【星野和彦 議員】
無所属クラブの星野和彦です。通告に基づき、一問一答方式で財政健全化に向けた取り組みマイナス41億円の検証と増収策の提案について一般質問を行います。
質問に入る前に、概略を申し上げます。
質問の概略は大きく4点で、まず、宮津市の財政状況を2点確認します。
2点目に、財政健全化に向けた取り組みに関して、4件お尋ねします。
3点目は、昨年3月定例会の一般質問で私が提案した財政再建の主な施策の中から、3件の進捗状況について質問します。
そして、最後に、増収に向けた施策の提案を短期、中期、長期の戦略に分けて行います。
昨年6月の選挙、その後の副議長就任と議長代行などで一般質問が1年ぶりとなり、おぼつかないところも多々あるかもしれませんが、2期目の議員活動で最初の一般質問を初心に戻って行いたいと思います。理事者の皆様には、熱意と誠意のある御答弁をいただきたく、お願い申し上げます。
1点目の財政状況の確認です。
私は、今から5年前の平成26年の7月から市会議員を務めていますが、毎年10月、または12月に発表される今後の財政見通しは、5年間連続で、翌年度から約3億円、5年後には約20億円の巨額の累積損失になるという財政悪化の説明を受けてきました。
しかし、毎年4年間、黒字を確保できたこと、さらに、毎年予想されるたびに、累積損失が膨らんでいます。
最初の質問として、その要因をお尋ねします。

【森口英一 総務部長】
財政見通しごとに収支不足が膨らんでおる要因はという御質問です。
議員お触れのように、私ども、毎年、5年見通しということで財政見通しをさせていただいております。
額の大小は別といたしまして、常に収支不足を見込んでおるということでございます。
ただ、毎年の決算においては黒字を何とか確保しておるというようなことでございます。
その要因はということでございますが、国、府の交付金の活用ができたということでありましたり、特別交付税等が見通しよりも多く受け入れることができたということがございますが、一番の要因は、基金繰り入れによって何とか黒字を確保してきたと、こういった点だということでございます。
その予想ごとに悪化をしていることについて、まず、財政見通しは直近の決算状況でありましたり、国、府の動向等を踏まえて毎年見直しておるということで、額は変動するものと、こういう前提はあるということで御承知いただきたいというふうに思います。
そうした中で、現在の法律では、過疎対策事業債、これが32年度までだということ。
それから、28年から実施をしてきました、どうしても避けて通れないという生活関連基盤の整備による多額の市債発行、こういったものが影響をしてくるのが33年度以降ということになります。
したがいまして、33年度以降はより一層厳しい財政状況になるということでございまして、そういった部分が加味されて収支不足が拡大をしていっとると、このように御理解いただきたいと思います。

【星野和彦 議員】
ご答弁ありがとうございます。
市債のほうがどんどん増えていくという中で、昨年の3月の一般質問でも私はお尋ねしましたけども、今から13年前、平成17年度に宮津市は42億円の市債を繰り延べました。
その後、過疎対策事業債を活用した実績と、今後の繰り延べの可能性を改めてお尋ねします。

【森口英一 総務部長】
議員お触れのとおり、過去に繰り延べというものをさせてもらいました。
その後の過疎対策事業債等の実績ということでございます。
私ども宮津市は、平成22年度に過疎団体に指定をされたということでございます。
それ以降、これを活用させていただいておりまして、平成29年度の決算までに累計では67億2,590万円というものを発行をいたしております。
そして、30年度は13億7,780万円ということです。
この新年度予算、31年度においても、19億9,000万ほどの発行を見込んでおるということでございます。
31年度までの累計で申しますと、89億4,000万オーダーの発行を見込ませてもらっておるということでございます。
また、今後の借りかえの可能性の関係についての御質問もございました。
この間、京都府とも協議をしてきました。この借りかえをする場合の条件としては、大きくは3つあるということでございまして、1つ目は、対象となる事業の減価償却期間の範囲内で、しかも、償却期間の延長はできないということが1つでございます。
それから、2つ目は、利率が低くなるなど、借りかえによって公債費の負担が縮減することが見込まれると、こういったことでございます。
それから、3つには、据置期間の再設定は認められないということで、こういった3つの条件というものがある中、現実的に借りかえ可能な地方債はほとんど存在をしないということで、今回は見込んでいないということでございます。

【星野和彦 議員】
ありがとうございます。
この過疎債については、昨年12月の全員協議会で小濃議員が質問をされまして、答弁として、過疎債が延長されても、効果というのは1割程度だというふうなことではありましたけども、今お伺いした数字を聞きますと、この過疎債の活用というのは非常に大きな効力を発揮したなということは否めないかというふうに私は思います。
ただし、今後、これまた時限立法ではありますので、各全国の市町がその過疎債を要望しておりますけども、これに向けて宮津市も鋭意努力をしていくということは必要ではないかというふうに思っております。
2点目の質問として、伺います。この財政健全化に向けた取り組みに関して、以下4件お尋ねします。
まず、年始から市長みずから行われた市民説明会の参加人数や主な反響、手応えなどをお聞かせください。

【森口英一 総務部長】
この説明会です。2月6日、世屋地区から、2月19日、栗田地区まで、合計10会場で開催をさせていただいたということであります。
参加人数は、延べで472名ということでございました。
男性が375名、女性97名と、こんな内訳であったということでございます。
一番多かったのは、宮津会場、ミップルということで、123名ということでございました。
いろんな御意見、御質問等いただいたというふうに思っております。
総じては厳しい御意見が多かったなというふうに思っておりますが、一方では、将来の宮津市を思って、温かい発言もいただいたというふうに総括をいたしております。
以上でございます。

【星野和彦 議員】
実は今日も朝からメールなり、SNSなりで、こう言え、ああ言えという市民の皆さんから非常に熱いご連絡を頂いております。
やはり説明会に行ったんだけども、余り時間がなくて、特定の方がしゃべられて、しゃべる機会を逸したという方もたくさんいらっしゃったというふうに聞いております。
折角いい意見を言いたいんだけど、なかなか言う機会に恵まれなかったと。
あるいは、財政のことがよくわからないと。
この間まで、非常にいいという、前市長が退任されるときにそういう新聞記事も踊りましたですが、その後、急に何で悪くなったんだと、そのあたりが全くわからんのだという方も多々いらっしゃいます。
どうかこのあたりも、今後こういう説明会を継続して、直接市長が話されることで、皆さん、安心もされるかと思いますので、ぜひ継続をして頂きたいというふうに思います。
財政健全化に関する2件目の質問をします。
今回、模範とした三重県尾鷲市の行政視察状況として、良好な財政を維持する分析結果をお尋ねします。

【森口英一 総務部長】
三重県尾鷲市に、2月4日に視察という形で訪問をさせていただきました。
あちらの担当者の方といろいろお話もさせていただいたということでありますし、地域もいろいろ走り回って、見させていただいたということでございます。
印象としましては、尾鷲市は市街地に人口が集中しておるということです。
宮津市よりもかなり行政効率がよいという形でございました。
また、雨、降雨量は多いということなんですけれども、災害に強いというか、災害はほとんど発生をしていないというような状況ということでございます。
それから、道路の関係、特に、市道の関係なんですけれども、基本的には集落と集落の間にある道路はほとんどが国道、あるいは県道ということで、市道があるのはごく一部といいますか、集落の範囲内というようなことだということでございます。
したがって、その市道整備だとか、道路維持だとか、こういったこともかなり少ない模様だということでございます。
それから、行政サービス、これについても何か必要最小限というようなことでございました。
優先順位といたしましては、教育、福祉等の法定事務というものが当然1番だということ。
それから、2番目が漁業関連への投資、そして、3つ目に基盤整備の順ということでございますが、今申しましたように、市道も特に限られておるというようなこともございまして、基盤整備はほとんど実施されてないと、このような状況だということでございました。
こういったことに伴ってということになろうかなというふうに思いますけれども、組織の体制も課長制度ということで、非常にコンパクトという印象でございましたし、時間外もほとんどない、少ないという状況ということでございます。
本市といろんな環境の面で違いはあるというものの、今後の行財政運営に当たっては、尾鷲市のよいところは取り入れていきたいなというふうに思っております。

【星野和彦 議員】
ご答弁ありがとうございます。
いきなり中間案の出たときに、尾鷲市が一番頭に来たもんですから、我々もちょっと面食らいまして、なぜ尾鷲市なんだろうと。
確かに人口の規模も似てます。
ただし、観光で中心にしてる宮津と、それと尾鷲との違いっていうのが、そのあたりがよくわからなかったということと、もう1点は、やはり尾鷲ですね、ここは非常にまだ誰も行ったことがないという状況の中で、ようやく今回視察も行かれて、直接こうやって御報告が受けれたというところで、少し安心した部分もあります。
やはり財政がいいところっていうのはそれなりの理由があるんだなと。今、総務部長、御指摘された人口が集中していることであったり、あるいは道路が国道、県道であって、市道ですね、市の道が少ないというところあたりっていうのは、宮津と大きく状況が違ってくると思います。
じゃあ、これをそのまま尾鷲のように変えれるかというと、なかなか難しい部分があります。宮津には宮津の条件があります。
ここを何とか克服していく上で、ほかの市町もぜひ参考にするとこは参考にしながら、やはり健全な市町っていうのは全国たくさんあります。
そういったところをもっともっと研究いただきたいなという要望をしたいと思います。
次に、この財政健全化に関する3件目の質問です。
今回、撤退及び縮小する事業の経済効果の分析と、収益改善に向けた努力の経緯があれば、お尋ね致します。

【森口英一 総務部長】
今回の財政健全化に向けた取り組みの中で、さまざまな歳出削減策、あるいは歳入増加策というものを掲げさせていただいております。
その中で、収支の視点というのが重要であるというふうに認識を致しております。
この行政サービスとして実施する事業については、投じる費用に対する効果を十分考慮して、優先順位をつけることが非常に重要だというふうに思っております。

【星野和彦 議員】
宮津にはいろんなイベントがありまして、そこに係る市職員の方の人件費も大きな支出となっております。
しかし、この宮津市の、他市町の、我々なんか視察に行ったり、あるいはインターネットで見ますと、私、よくこれ前の一般質問をしたことあるんですけども、滋賀県の彦根市、彦根市っていうのは非常に経済効果をひもといてます。
実はこの間、尾道で、昨年、北前船フォーラムがありました。たまたま滋賀県の方と同じテーブルになったんですよ。
この時にお話をしたときの内容っていうのが、ちょっとそのからくりを教えてくださいと、何で滋賀県さんって各市町の経済効果がはっきり出てるんですかということをお伺いしました。
そしたら、その答えっていうのが、実は駐車券とか、観光に行く時の入場券、こういった割引を出すそうです。
そうすると、皆さん、引きかえにアンケートに答えてくれると。
どこから来た、どれぐらいお金を使った、経済効果としてそれをトータルしますと、こういったこの事業であれば、これだけの収益を生んでますという、いわゆる市場調査ですね。
事業をやるんであれば、マーケティングっていうのは、これ必ず要ることだと私は思います。
ですから、この宮津でもどうか収益の分析、そこをもう一度突き詰めて、この経済効果がどうなのかというところを加味した動きをして頂きたいというふうに思います。
次に、この財政健全化に向けた取り組みに関して、4点目の質問として、最後です。
税収を増やす為に、選択と集中する具体的な施策の提示をお尋ねします。

【森口英一 総務部長】
今後の安定した行財政運営のためには、市税収入の確保というものが必要不可欠というふうに思っております。
具体策としましては、さきの松本議員への御答弁とちょっと重複をいたしますけれども、大きくは3つというふうに思っております。
1つには、地籍調査終了の成果を順次、固定資産課税面積に反映させていくということ。
それから、本市地域にふさわしい新税の検討を行っていきたいということ。
それから、施策効果による税収の増ということで、マリオットグループのホテル立地による経済効果でありましたり、つつじが丘団地の販売の引き下げ、これに伴う移住者、定住者の増加、こういったところを期待をしているということでございます。

【星野和彦 議員】
先ほどの答弁、私もお伺いしておりまして、もう少し具体性っていうのが欲しいなっていうのが、これ市民の皆さんも同じ思いじゃないかなというふうに思うんです。
地籍調査も確かに必要なんです。でも、もっと抜本的な内容、これがないと、なかなか説明にしづらいんじゃないのかなと。
模索されてる最中かと思います。そこは、これから期待して頂きたいというふうに思います。
この財政健全化に向けた取り組みに関して、私なりの所見を申し上げさせて頂きます。
私は、5年前までリース会社に勤務しておりました。業務上、国内外を問わず、業績が低迷する企業のリストラにも随分携わりました。
やむなく借入金の返済ができなくなった航空会社のフライトスケジュールを探って、担保にとっていた飛行機を差し押さえたこともあります。
一方、景気が低迷する時期にもかかわらず、社員一丸となって起死回生する企業も多々かかわってきました。
どんなリストラの折でも、提示される再建案は必ず、業績不振になった理由の明確な分析と経済効果を吟味した上で、撤退、縮小する事業の提示があります。
さらに今後どうやってもうけて、時系列で借金の返済をするのか。将来どういう利益を生んでいくのか。
どうやって社員が幸せになっているのかという、こういう具体的な3点が提示されて初めて交渉のテーブルに臨みました。
昨年10月の今後の財政見通しを受け、12月と本年2月に提示された財政健全化に向けた取り組みの中間案と最終案には、残念ながら、上述の3点が希薄になっているように感じます。
今後5年間で、ことしから市長みずからが始めた市民の皆さんとの密接な懇談会を重ねた上で、上述の3件を加味して、金融機関の不利益が生じた場合、契約解除や条件変更ができるように、契約条項中に盛り込むコベナンツのような約束を市民の皆さんに提示できるような財政健全化に向けた取り組みの訂正版が都度都度提示されることを切に望みます。
次に、質問の大きな3点目として、昨年3月定例会の一般質問で、私が提案した財政事情の悪化に対する有効な人事戦略などの行政改革に関して、主な施策3件の進捗状況を御確認願います。
まず、増収策として、行政財産のネーミングライツと電光掲示板や看板の設置による広告収入の進捗状況はいかがでしょうか。

【森口英一 総務部長】
増収策の進捗状況ということでございます。
ネーミングライツは財政健全化に向けた取り組みにも掲げておるということでございまして、具体には、この31年度、試行導入という形でやっていきたいというふうに思っておりますし、その後も段階的にふやしていきたいというふうに思っております。
その候補としましては、市民体育館でありましたり、みやづ歴史の館であったり、宮津運動公園であったりというようなことで取り組んでまいりたいなというふうに思っております。
それから、電光掲示板、あるいは看板の設置というものでございます。
これは、平成28年の3月の行政財産使用料条例の一部改正によりまして、公共施設の壁面利用、これが可能となるようになりました。
今後、景観などの課題というものがありますけれども、公共施設の壁面利用による増収策なんかも検討していきたいなというふうに思っております。

【星野和彦 議員】
ネーミングライツについては、今後のまた議案のほうで出てくるかと思いますので、詳細はその会議の中でお伺いしていきたいというふうに思います。
また、そのほかの看板等の広告収入については、実はこの以前にも一般質問しておりまして、なかなか進捗しないなと。
当時は、今すぐにでもできそうな財務室長の答弁がありました。
例えば候補地としても、具体の候補地があって、その辺がやはりもっともっとスピード感を持ってやっていただきたいなというふうに感じております。
2件目の質問致します。
業務効率化として、タブレットの導入やPDF活用によるICT化の促進、あるいはルーチンワークのマニュアル化、電子マネー納付やコーポレートカードの導入といった提案をさせて頂きました。
その中で動きのあるものがあれば、進捗状況をお尋ねします。

【森口英一 総務部長】
動きのあるものについて、まず、報告をさせて頂きたいと思います。
まず、ICT化の促進についてはということで、庁内のグループウエア等の更新を行いまして、書類の電子化が簡易にできるシステム、これを導入したということであります。
統計資料でありましたり、予算決算資料、こういった多くの資料の電子化を進めておるということでございます。
検索機能も可能となっておるということであります。
こうしたことから、業務の効率化にもつながっておるんではないかなというふうに思っております。
それから、電子マネーの納付でございます。これこの4月からというふうに思っておりますが、LINE PAYと、それから、ヤフーアプリ収納という電子マネーを利用した公金収納、これを導入することといたしております。
その対象となる費目でございますけど、現在、コンビニ収納の対象費目となっている税と料について、その収納チャンネルの多様化によって、納付しやすい環境を整備していきたいというふうに思っております。

【星野和彦 議員】
非常にいいお話をお伺いできたなと思っております。
この電子マネーについて、きょうもちょっと朝、ある市民の方から、宮津市の中にコンビニエンスストア置いたらどうだという方がいらっしゃいまして、コンビニ業務の中で随分果たせるようなところがあるんじゃないかという御提案を熱心にされてる方がいらっしゃいました。
そういう動きっていうのは全国でも珍しいなと思うんですけども、大きな視野を持って見れば、いかにお金を、費用を抑えていくかという観点からは、非常におもしろいなっていうふうに率直に思いました。
このコーポレートカードの導入もそうなんですけども、コーポレートカードっていうのは、ビザ、マスターカードがあります。
これを企業であれば、全員が持ちます。出張であったり、あるいは飲食をした時、いわゆる企業でいう交際費を回した時ですね、これ全部コーポレートカードで管理するんですよ。
そうしますと、導入してから、経理部門の人件費っていうのは随分下がって、作業が減っております。
これを京都府の中でも綾部市が検討をして、既に実施してる部分もあると聞いております。
このコーポレートカード、あるいはタブレット導入などのICT化ですね。
例えば今、手元に書類があります。
本会議中の時も、きょうは一般質問の日なんで、皆さん、お手元には少ないかもしれませんが、そうですね、教育長のところに何かざっと積んでありますが、定款とか、物すごく分厚いんですよね、書類が。
これを、じゃあ、全て全部目を通すかというと、なかなか辞書がわりの書類もあります。
これをここにいる人数の分だけ配ると、非常な手間もかかりますし、紙代もかかります。
しかし、どうでしょう。舞鶴市であり、福知山市、これ議会のほうでもそういったものをタブレットに変えてます。
これは議員だけやってもしようがないんですね。
全般の庁内全部がPDF化をしていくと。しますと、すごく便利なんですよ。
宮津市の中では、土地の値段っていうのを余り加味されないかもしれません。
私のいた会社では、1平米当たりどれぐらい経費がかかってるかということを、各部門長っていうのは全部算出しないといけません。
その上で、人件費と部の数字が決まってくるわけです。
その時に、いろいろ皆、管理職になると、頭を悩ますんですけども、一番やはり困る部分というのは、机の上の書類なんですよ。
机の上の書類がたくさんあって、1年、2年見ない書類もみんな持ってるんです。
これをPDF化して、検索機能がついたら、場所代が浮くんですよね。
それと、業務効率上も非常に速くなります。
便利なんですよ。ですから、今までの既成概念とちょっと離れて、このペーパーレス化といったこともどんどん進めていただきたいなというふうに思っております。
次に、3件目です。市職員の人事戦略の再構築に関して質問致します。
以前の昨年の質問としまして、賞与査定を導入した人事評価制度、女性と若手の登用、民間企業出身者の公募制による任期つき職員採用、職員のやる気を出す制度、これは例えば自主研究グループによる政策提言や業務改善の奨励と支援、あるいは広報誌やホームページ、SNSを通じて市民や他の職員への仕事の内容紹介、あるいは京都府のような論文や提案制度による功績表彰、職員の民間企業派遣、選抜型若手リーダーの養成講座の開設、互助会活動、クラブ活動の推奨、多々提案を致しました。
その中で動きのあるものの進捗状況をお尋ねします。

【森口英一 総務部長】
どこまで進捗したかというところは別にしまして、それぞれお答えさせていただきたいなと思います。
まず、人事評価結果については、給料への直接的な反映というものはまだ現在行っておりません。
ただ、人事異動や昇任、昇格の参考として活用しておるということでございます。
それから、女性と若手の登用の関係についてです。登用については、能力主義というものを基本とした上で、女性、若手の積極的な登用を進めておるということでございます。
それから、3点目の民間企業出身者の公募制による任期つき職員採用というようなことでございます。
この民間企業出身者の職員募集については、特定任期つき職員の募集というものは現在は行っておりませんが、正規職員の採用では、民間企業出身者等を対象とした社会人採用枠を昨年度から導入しておりまして、この新年度にも数名の採用を見込んでおるということであります。
それから、職員のやる気を引き出す制度ということでございます。
この制度については、来年度から職員の自主的な資格取得等の能力開発に対する支援というものを拡充することといたしておりまして、職員のキャリアデザインに沿ったステップアップにつなげていけるように、主体的な能力開発を後押ししていくということにしてございます。

【星野和彦 議員】
進捗してる部分もあって、ほっとした部分もあるんですけども、やっぱり人事評価制度ですね、これはやはり本人のやる気、これを出す上で、僕は非常に貴重な、やるべきことの一つだと思うんです。
なぜかといいますと、私どもがサラリーマン時代、一番最初、入社したとき、もうほぼ30年近く前になりますけども、その時に配られたマニュアルっていうのがあって、取引先として余りよろしくないですよという幾つかの例があります。
例えば、朝、挨拶をしない。トイレが汚い。
それから、若手社員がやめていく。あるいは管理部門の人が急にいなくなる。
こういったこと、いろんな点数が評価されるんですけども、こういったところも我々は目をつけておりました。
だから、必ず取引先に行くと、トイレに行くんです。
で、トイレ、きれいになってるかなと。
トイレが汚いところっていうのは、余裕がなくなってて、資金繰りがあんまりよろしくないなというような目で見ます。
そんな中で、やはり今の宮津市の職員の方がどんどんやる気を出して、前向きになっていくんだというところで、やはりやってる人をどんどん評価してあげないと、これみんながやってもやらなくても一緒だというやり方は、なかなか伸びません。
ただ、80年代から90年代にかけて、個人の能力主義っていうのが日本でも採用されました。
その弊害としては、チームプレーがなくなったんです。
その反省に立って、2010年頃から、チームでも評価を受ける、そういう人事制度が今、主力になっております。
宮津市にも、以前これ一般質問しておりますが、やはりそういう内容を精査されているということがありました。
是非ここは人事評価制度、これを何とか採用できるように動いていただきたいということと、この女性と若手の登用なんですね。
こういう沈滞ムードの時こそ、女性のやはり力、あるいは若手を起用する、こういうことって物すごく希望が湧いてきます。
私ごとばかりで申しわけないんですけど、私の会社も実はバブルの崩壊の後、巨額の不良債権を抱えて、あすは潰れるかもしれないという時があったんです。
その時の社長がやったこと、それは、30代から部長を出しました。
そういうのを見てますと、当時、私、20代でしたですけども、あっ30代でも部長になれるんだと。
この会社だったら、実力があれば、どんどん働けるなと。働いて、働いて、働いて、数字を上げていこう。
そんな雰囲気になります。
民間と違って、公務員の場合は、今のところ、その査定の部分っていうのは、給与査定の部分に関しますと、5%って上限があります。
しかし、プライドの問題もあります。
5%といえども、正しい評価を受ける。こういったことは、やはり人間として前向きになるということが言えるかと思います。
更に女性、今、この理事者の方を見て、紅一点、健康福祉部長だけが女性です。
人口の半分は女性です。
女性の能力が低いか。全くそうじゃありません。
宮津市っていうのは、宮津高校のときもそうなんですけれども、大体体育会系のバレー部にしてもバスケット部にしても、女子系のほうが強いんですよ。
もっともっと宮津の人っていうのは、女性が表に立つべきじゃないかなというふうなことを切に思っております。
そういった女性と若手の登用、これも考えていただきたい。
それと、やはり民間企業の公募制、1年前も同じ提案をしましたが、豊岡市ですね、兵庫県の。
こちら京セラから千数百倍の倍率で副市長を公募制で選びました。
そして、退任されたわけですけども、在任中にやられたこと、これは浴衣を用いた観光の発掘であったり、あるいは業務の効率化であったり、やはり民間人を入れたのと、入れる前と後との差が物すごく出ております。
今の宮津市のややもすれば硬直がちなこの組織体制、それを穴をあけていく。
風通しをしていく上で、この民間人の採用、これをもう少し注力いただきたいなというふうに思っております。
好きなことばっかり言っておりますが、なぜそういうことを言うかといいますと、古代中国の戦国策っていうのがあります。
これ中学の教科書で皆さん習われたと思うんですけど、まずは隗より始めよという言葉があります。
隗とは、中国戦国時代の人物、郭隗のことで、どうすれば賢者を招くことができるかと、燕の国ですね、当時の、昭王という王様に問われました。
その時、郭隗が答えました。
まず、私のような凡人を優遇することから始めてください。
そうすれば、優秀な人材が集まってくるでしょうと言ったといいます。
遠大な事業や計画を始めるときには、まずは、手近なところから着手するのがよいという例えです。
また、物事は言い出した者から始めようという例えでもあります。
是非この中国の故事になぞらえて、まずは隗より始めよ。そんなところからも考えていただきたいというふうに思っております。
それでは、最後に、増収に向けた施策の提案を、僣越ながら、私の経験から短期、中期、長期の戦略に分けて行います。
まず、短期戦略については、4件御提案します。
1件目として、経費節減と増収に向けた部署間をつなぐ特別チームのタスクフォースの構築についてお尋ねします。

【森口英一 総務部長】
政の重要課題が発生した場合にということでございますが、効率的に、そして、集中的に対応するための庁内横断的な特別チームというものを設置できる制度というものを持っておりまして、必要に応じて活用しているということでございます。

【星野和彦 議員】
もう少し具体的なお話が聞きたい部分もあるんですけども、これ女性と若手の目線ですね、これを、ここなんかまさにタスクフォースに取り入れて頂きたいんです。
例えば、これも私の経験なんですけれども、立ったままミーティングをやるとか、これ毎週私ども、週初め、やっておったんですけども、あるいは裏紙の活用をしようとか、既に市の庁舎でもやられておりますけども、経費節減策っていうのはやはりいろんな目線から見るんですよ。
その時に、女性の目、若い人たちの目から見るやはり経費節減というのは非常な力になります。
宮津出身で、アサヒビールの副社長を務められた竹縄亨さんという名誉会長がいらっしゃいます。
たびたび年に3度ほど、私、お会いしておりまして、スーパードライ開発の礎となったお話をお伺いしました。
実はこのスーパードライ、去年で30年を迎えたわけですけども、このスーパードライって爆発的に売れる商品ができたときっていうのは、実は戦後、財閥解体でアサヒビールとサッポロビールに大日本ビールが分かれた後、30年経過しました。
その時に、このアサヒビールは業績が低迷します。
この低迷をいかに乗り切るかと。
当時、社長は住友銀行から来られた樋口さんです。
実際の指揮をとられるのは、現場を踏んできた竹縄さんです。
竹縄さんが最初にやられたこと、それは、このタスクフォースなんです。
タスクフォースで、特に女性は半分だと、持論をお持ちです。女性を半分入れてタスクフォースをつくって、業務改善をしていく。
その中でどなたかがおっしゃられたそうですけども、当時のビールのアルコール度数、これ4%前後だったのを、5.5まで引き上げたんです。
そしたら、どうでしょう。物すごく売れたんです。
キリンに勝っちゃったんですね。
でも、竹縄さんに言わせたら、キリンは何たるものぞと。もともと俺たちは大日本ビールだったということを社員がみんな自負したそうです。
このタスクフォース、組織を横断する組織ですね。
目上の人ばっかり集まっちゃ、だめなんです。若手と女性、これを採用するタスクフォース、これは、タスクフォースっていうのは、これ軍事用語でもあるんですけども、物すごく大きな力を発揮します。
ぜひ採用して頂きたいというふうに思います。
短期戦略の2件目をご提案します。
宿泊券ですね。これ第三者譲渡を禁止した上になりますけども、あるいは、人海戦術などによってふるさと納税を強化することについてお尋ねします。

【安東直紀 理事兼企画部長】
ふるさと納税の強化についてでございます。
先ほど、第三者譲渡を付した宿泊券の件についてということだと思いますけども、これの追加についてです。
宿泊券や商品券など金銭類似性の高い返礼品につきましては、これまで総務省より、使用対象となる地域や期間が限定されていても、ふるさと納税の趣旨に反するという通知が出されていたこともあり、本市においては現在、返礼品からは除外しています。
現下でふるさと納税の返礼品についての見直しが全国的に進む中、昨年末、国からの新たな指針案において、当該地方団体を訪問して宿泊することが条件として付された旅行券については、その地域の地場産品として認められるとの見解が示されたことから、来年度以降、宿泊券を返礼品として追加できるよう、現在、関係団体等と調整を進めているところです。
また、人海戦術ということもいただきました。
行政だけでなく、市民の皆さんからも、一人でも多くの方に声をかけていただければ、新たな寄附者の獲得にもつながると考えており、市政懇談会の場や広報誌等を通じて協力を依頼していくとともに、例えば同窓会の幹事様へPRチラシの配布協力をお願いするなどして、ふるさと納税の確保にこれまでから努めてきたところでございます。

【星野和彦 議員】
宿泊券について検討されておるということは、非常に朗報かなというふうに思っております。
但し、このふるさと納税ですね、今、泉佐野市で非常に問題になっております。
いつまで続くかというと、これはいつなくなるかわからない制度でもあります。
但し、あるうちは、やはり利用したほうがいいんじゃないでしょうか。
私、2014年、議員になったころの最初の議会、9月と12月の定例会で一般質問を行いました。
その後、見事に当時の井上市長が専任の方を置いて頂いて、爆発的に売れました。
それまで、進捗率3割です、3年間のですね。
それが、ほぼ100%になり、それが当時でいいますと、300万だったのが、今はもう1億前後になりました。
しかし、どうでしょう。まだ改善の余地があるんです。
例えばインターネット会社の手数料率、これは当時から私、指摘してるんですけども、ずっと寄附があっても、同じ率なんです。
これは、私ども親会社の商社の発想からいきますと、あり得ないことなんですね。
やはり売り上げが増える分、というのは手間もなくなるんですよ。
特にネットです。
そしたら、その手数料率というのは下がります。この交渉も怠ってほしくないんです。
それと、やはり東京丹後人会であり、宮津中学校の同窓会など、こういったところにもやはり担当者が行くんですよね。
私、必ず行っております。
行って、1人1枚渡さないんです。1人、3枚か5枚渡すんですよ。
なぜそういうことをやるか。
これネズミ講みたいな人だなって言われるんですけど、あなたは3人集めてください。
さらにその3人から、また3人集めてください。足りなくなったら、言ってください。
そんな活動をしております。
そういう地道なこと、知恵を出せ、汗を出せ、知恵も汗も出なくなったら、辞表書け。
これが私ども、会社のころのしきたりでございました。
知恵と汗をかくんですよ。そ
したら、結果は必ず出てくると思います。
まだまだそういった手数料率もしかり、それから、人海戦術についても、やれることがあるんじゃないかというふうに思っております。
そして、特にこのふるさと納税に関しては、使用目的の細分化をもっとすべきではないかと思います。
宮津を離れた元市民の方、皆さん、宮津のことが心配なんです。
家を空き家にしてる方もいます。
しかし、こういう方々が何とか宮津の為にしてあげたいといった時に、一番手っ取り早くできるのが、このふるさと納税です。
その時に、せっかく寄附したお金がどこに使われるかわからないというよりも、例えば歴史の館を再開したい、宮津会館が非常に古くなってる、じゃあ、そういうところに使ってください。
そういったことを、要するにこれもマーケティングの一つなんですけども、ニーズを調べて、そこに向けて選択と集中をするんですよ。
そうしますと、風が吹けばおけ屋がもうかるように、そこに向けて流れができてきます。
あんまり市が会社のように、リスクをとってはいけません。
リスクをとらずして、企業、あるいは市民の方と一緒に動くやり方、それがこのふるさと納税に完結できる部分って多々あるかと思います。
ぜひこのふるさと納税、もう一度見直していただきたいというふうに思っております。
さらに、短期戦略の3件目として、クラウドファンディングによる歴史立て札の設置など、新たな資金調達と眠れる観光資源のPRについてお尋ねします。

【安東直紀 理事兼企画部長】
議員からは、ただいま観光資源の活用などに対して、そういうことをするためのまちづくり活動等の財源確保策について、クラウドファンディング活用してはどうかという御提案をいただきました。
住民主体のまちづくり活動において、活動資金の確保は重要なことの一つであると考えています。
全国的に見ると、クラウドファンディングを活用して住民等が主体となったまちづくり活動が行われているという事例もあると聞いており、本市におきましても、当該手法を活用された実績もあると伺っています。
本市が主体となって実施する事業について、クラウドファンディングの活用は今のところ考えておりませんが、地域住民が主体となったまちづくり活動に当たっては、当該資金調達手法の活用も検討していただければと思います。

【星野和彦 議員】
是非ここの部分も踏み込んでいただきたいなと。
これは、2014年の12月に定例会で一般質問を行いました、この桜山の土砂崩れ対策工事、ここで無人の本荘神社、桜山ですね、ここでクラウドファンディングを用いました。
当時、管理代行をされてた和貴宮神社の禰宜さんが動いてくれて、全国に発信しました。そして、工事費を賄っております。
これを今から思いましても、非常に反響が大きいんですよ、社会的に。無人の神社がたくさんあるわけです。
そういったところで、じゃあ、誰が被害者に、助けていくんだという一つの手法として採用されました。
事これを歴史立て札に変えますと、この歴史立て札、これ鎌倉市で採用しております、神奈川県の鎌倉市では、大体1本10万円なんですね、これ全国どこでも。
立て札を立てるときの後ろっ側に個人名を、1万円入れたら、書いてあげますと。
そうしますと、物すごくいっぱい人が集まるそうです。
元々これは昔から、神社の寄附なんかで、あるいはお寺の寄附、修理をされる時に、瓦の裏っ側に名前を書いて、御利益がありますというようなことをしております。
それと、やはりその時の自分の地位を後世に伝えたい、そういう人が出てきます。
それがPRにもつながるんですよ。
宮津には隠れた観光資源がたくさんあります。
そういったものに光を当てていく。
これはまさに観光です。それのツールとして、手段として、道具としてクラウドファンディングを使うということも一つだと思います。
なおかつ、この資金調達に関しては、非常に制限の多い官公庁にとって、クラウドファンディングっていうのは一つ大きな道しるべになるんじゃないでしょうか。
先ほどのふるさと納税で、例えば京都の会館が、京都会館が企業の会館になって、修理費を全部賄いました。
そんな使い方もあるんです。
この今言ったクラウドファンディング、あるいはふるさと納税、こういったところもいろんな視点から考えていけば、チャンスにつながるんじゃないかというふうに思っております。
短期戦略の4件目を致します。
預かり保育の強化による子育て世代の優遇についてお尋ねしたいと思います。

【笠井裕代 健康福祉部長】
子供さんの保育のことについてご質問をいただきました。
宮津市では、就学前の子供さんを預かる施設としまして、公立幼稚園2カ所、公立保育所3カ所、それから、民間保育園と認定こども園は合わせて5園ございます。
民間保育園と認定こども園では、預かる子供さんは、産休明けの生後8週の乳児から預かりをしております。
また、預かる時間ですけれども、延長保育も含めますと、最大で午前7時から午後8時まで保育を実施しておる園もございます。
それから、保護者の方の就労によりまして、家庭で保育をすることが困難な場合、日曜日、祝日においても保育を行う休日保育を府中こども園において実施をいたしております。
それから、子供さんを預かっていただくときに払っていただく利用者負担額、いわゆる保育料でございます。
この保育料につきましては、平成27年度に国が定めます基準額の約5割相当まで引き下げる大幅な改定を行いました。
この改定で、3歳未満児の保育料については、府内トップクラスの低い料金設定となっております。本年10月からは、非課税世帯のゼロ歳から2歳児、及び3歳児以上の全世帯について保育料無償化が実施される見込みでございまして、本市としましても、保護者の負担軽減が図られるよう対応をする予定といたしております。
更に、31年度新規の施策といたしまして、宮津市、伊根町、与謝野町の連携による病児・病後児保育施設の開設、それから、医療的ケアを必要とする児童の保育受け入れ体制の整備など、子育て支援の一層の充実を図っていくことといたしております。
こうしたことによりまして、宮津市子ども・子育て支援事業計画に掲げる子育てに優しいまち宮津の実現に向けまして、働きながら子育てしやすい環境づくりを推進していくことといたしております。

【星野和彦 議員】
ご答弁ありがとうございます。
非常に今、宮津は子育てについては強化されておるということはよく分かりました。
ただ、今年、息子さんがUターンされた市民の声として、1歳の方の預かりがなかなか間に合わないんだということを聞いております。
是非、今まさに満杯のところを、この現状を打破して頂きたいというふうに思っております。
次に、中期戦略について2点ご提案を致します。
先ずは、この京都縦貫道、宮津天橋立インターチェンジ付近から宮村川付近までの府道9号線沿いと日置地区の国道178号線沿いの一部を農地から準工業地帯や準住居地域などへ用途変更することで、商工業企業の誘致による固定資産税の増収、雇用と消費拡大を図ることに繋がると思料します。
もう1点、あわせてになります、中期戦略を申し上げますが、宮津会館やみやづ歴史の館資料館などを活用した文化イベントによる増収策についてお尋ねしたいと思います。

【松崎正樹 産業経済部長】
2点いただきましたが、1点目のほうの企業誘致にかかわっての御質問につきまして、私からお答えさせていただきます。
御提案のありました2地域につきましては、いずれも多くの農地が農業振興地域整備法に基づく農業の振興を図るべき一団の農地として市が農用地の指定をしております。
本市の農地を取り巻く状況としまして、山際から平場にかけて少しずつ耕作放棄地が拡大し、経営耕地が減少していること、また、当該地域の農地はおおむね有効に農業利用されていることを踏まえると、市としましては、農業振興を図る上で、現時点では御提案のありました2地域につきましての平場の農地は優良農地として維持していきたいと考えております。
なお、企業誘致については、企業から御相談があれば、農用地以外の農地や耕作放棄地の活用の観点から、これらの農地につきまして、土地所有者や地元の了承をとりながら、紹介、調整等をこれまでから行ってきたところでございます。
以上でございます。

【森口英一 総務部長】
文化イベントによる増収策についての御質問がありました。
宮津会館と歴史資料館ということでございます。
宮津会館での文化イベント等は、これまでから宮津市文化団体協議会が中心となって開催をされます市民文化祭を初め、吹奏楽部の児童生徒が一堂に会する宮津市吹奏楽フェスティバル、それから、宮津高等学校吹奏楽部の定期演奏会、また、宮津会館の指定管理者で行われる宮津市実践活動センターの自主事業等によるコンサート等を行っているということでございます。
一方、議員御承知のとおり、宮津会館の現状といたしましては、耐震性に問題があるということと、それから、空調設備も調子が悪いということでございます。
これらが大きな課題というふうに思っております。
こうした中で、平成31年度に公共施設マネジメントの推進として、個別施設ごとに今後の対応方針というものを示していきたいというふうに思っておりまして、公共施設全体の再編計画をまとめることといたしております。
中でも、宮津会館については、施設の耐震性等に大きな課題があることに加えて、近隣には同様の機能を有するみやづ歴史の館があること、また、旧前尾記念文庫、あるいは旧図書館など、老朽化した遊休施設、こういったものが集中をしているということでございます。
こうしたことから、周辺一帯のあり方を総合的、一体的に検討していきたいなというふうに思っております。
また、歴史資料館につきましては、その本来の目的、意義というものは、本市の豊かな歴史文化の研究、活用、発信等に資するといった教育施設というふうに考えておりまして、収益を求めていく施設ではないと、このように考えておるということでございます。
しかしながら、施設を設置している限りは、コストも意識しながら、最大限有効活用をしていくべきというふうに思っております。以上でございます。

【星野和彦 議員】
ご答弁ありがとうございます。
時間がない中で、簡潔にお答えいただきまして、ありがとうございます。
1点目の国道、あるいは府道沿いの改革なんですけども、この変更については、非常に時間かかります。
したがって、企業が3年間とか待てるかというと、なかなか待てません。企業が言ってきて、初めてこれは変更するものだというふうに解するべきかと思いますが、日頃にこういった企業がニーズを情報収集されること、そうすると、自ずと候補地が決まってくるのではないかと思います。
この点については、また日を改めて質問したいと思います。
2点目の宮津会館については、例えば綾部市にできた中丹文化会館、これは京都府の運営ですが、事務員の方が努力して、様々なイベントを組んで、一定の収益も上げています。
昨年、NHKのEテレで放送されました「欲望の経済史」でも扱われましたが、南カリフォルニア大学、ジェイコブ・ソール教授は、芸術や人文学へ投資している国は財政も統制できていると指摘しています。
財政健全化は生活費が最優先されることは承知していますが、文化の明かりを消すことは、街の明かりが消えることにも繋がりかねません。
文化でまちを再興する手段も大切な戦略だと思料致します。
最後に、長期戦略として、京都縦貫道を活用した通勤・通学バスによる定住圏構想と京都市内の観光客誘致を御提案します。
本件について、ご答弁願います。

【安東直紀 理事兼企画部長】
既に市長からの施政方針でもお示しいたしましたが、まずは財政再建を最優先課題として、各種事業の厳選した行財政運営の健全化に取り組むこととしています。
行政サービスとして実施する事業については、投じる費用に対する効果を十分考慮して、優先順位をつけることが肝要であるということは議員も十分承知されていると思います。
こうしたことを考えると、議員が御提案された京都縦貫道を活用した通勤・通学バス、あるいは、これを用いた京都市内の観光客誘致というのは、現時点では市が実施しなければならない事業ではないと判断いたしますが、今後、本市を取り巻く情勢の変化などにより、自治体として提供すべき行政サービスであるとの判断に至った場合には、改めて必要な検討等について行ってまいることになります。

【星野和彦 議員】
簡潔にご答弁いただきまして、ありがとうございます。
今すぐには、これはできないと思います。何度もお伺いしたとおりで、皆さん、ほかの方も質問されてますが、バスの運転者さんが足りないんですよね。
こんな時にやろうと、実は私も大阪の大手の3社、バス会社に当たってみました。
とても2020年までは無理だよと。
オリンピックが終わってからなら、まだ考えられますよということを聞きました。
ただ、これが参考になるのが福知山市なんですよ。
福知山市っていうのは、通勤・通学圏が成功しております。
民間のバス会社が2社入って、京阪神に1,600円相当で行けます。
しかも、1時間弱で行けるんですよ。
ここに乗っかるやり方も一つです。
あるいは、宮津も同じようにやるやり方もあります。今すぐにはできませんけども、その施策を少し今後も考えて頂けたらなということを祈念いたしまして、私の一般質問を終わらせて頂ききます。
以上です。

【2019年6月 定例会】
※動画:https://www.youtube.com/watch?v=Wj8YuCZ_iwE
ふるさと納税の選択と集中
財政健全化に向けた官民連携や経済活性化策として、観光地の入場券や駐車券・高齢者の見守り代行など適正な返礼を加え、本年6月に新制度となったふるさと納税の強化を提案する。
【星野和彦 議員】
無所属クラブの星野和彦です。
通告に基づき一問一答方式で、ふるさと納税の集中と選択について一般質問を行います。
本題に入る前に、本質問の概略を申し上げます。
質問の概略は以下5点で、まず、ふるさと納税に関する経緯、問題点、新制度を確認します。
2点目は、宮津市の実績と分析に関して、寄附額の推移などをお尋ねします。
3点目は、企業版ふるさと納税について、実際のアプローチ状況などを質問します。
4点目は、寄附額の向上に向けた提案を行います。
そして最後に、昨年末から本年3月に提示された財政健全化に向けた取り組み▲41億円に関して、宮津市は第2の夕張市などと新聞報道されましたが、市民と職員の皆さんが一丸となって財政危機を乗り切る運動への位置づけとして、選択と集中、費用対効果、短期戦略の観点から、ふるさと納税を担当する専任職の再開、さらに寄附いただける方への紹介者データの作成と表彰制度の開設を提案します。
理事者の皆様には、誠意と熱意と柔軟な御答弁をいただきたく、お願い申し上げます。
それでは、本題に入ります。
御高承のとおり、ふるさと納税は、個人が住んでいる自治体に住民税を納税することにかえて、その額の一部を寄附する制度で、今から11年前の2008年から始まりました。
別の自治体に寄附した人は、金額を申告すれば、翌年度の住民税の控除が受けられます。
ふるさと納税が導入された経緯は、2001年から2006年まで続いた小泉内閣の三位一体改革による地方交付税の削減などで都市と地方の税収格差が広がったことから、2008年に始まりました。
当初、ふるさと納税の受入額は約81億円でしたが、その後、返礼品の過熱競争が顕著となり、2015年にワンストップ特例制度が導入され、2017年度は約3,653億円と、10年間で約45倍となっています。
このような状況から、今月1日より返礼品は地場産品かつ寄附額の3割以下、仲介サイトへの手数料や送料を含んだ諸経費と返礼品の合計で寄附額の5割以下に限定し、対象となる自治体は総務大臣が指定するというふるさと納税の新制度となりました。
そして、返礼品にネットショッピング会社や旅行会社のギフト券などで巨額な寄附を集めた大阪府泉佐野市など1市3町の自治体と新制度に反対する東京都が参加希望の申請を行わなかった為、ふるさと納税の対象から除外されました。
以上がふるさと納税導入に関する総務省の経緯、問題点、新制度の概略となりますが、そごや補足いただけることがあれば御教示願います。

【浅野誠 企画財政部長】
訂正、補足等はございません。

【星野和彦 議員】
どうもありがとうございます。
それでは、次に行きます。
孫子の兵法に「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」という言葉があります。
これは、敵についても味方についても情勢をしっかり把握していれば、幾度戦っても破れることはないということです。
この必勝の観点に立ち、宮津市のふるさと納税に関する実績と分析をお尋ねします。
まず、財政健全化計画2011などの目標額との比較実績をお尋ねします。

【浅野誠 企画財政部長】
お答えします。
平成23年度から27年度の合計目標額は50百万円で、実績額は約40百万円、平成28年度は当初予算額30百万円で、実績額約1億円、平成29年度は当初予算額120百万円で、実績額約98百万円、平成30年度は当初予算額120百万円で、災害支援寄附金約16百万円を含めまして実績額約87百万円でございます。
平成31年度、令和元年度の当初予算額といたしましては120百万円を計上しております。

【星野和彦 議員】
簡潔に御答弁いただき、ありがとうございます。
この目標額と実績を分析すると、2005年度に42億円の市債を借りかえ、翌年度から5年間、元金償還を繰り延べた時期に始まったこのふるさと納税の初年度に41百万円の寄附を集めた後、当時の目標から大きくビハインドしていました。
しかし、ふるさと納税の開始以来11年間の目標額合計338百万円に対して、実績は375百万円で、現在の達成率は111%となっています。
ここ数年は専任の担当者が外れ、他の職務と兼務する職員の負担がふえ、2016年をピークに進捗率に陰りが出てきましたが、さらに伸び代のある事業であることを確信するとともに、ふるさと納税に関しては、議員になった2014年から2度一般質問を行い、わかりやすいパンフレットの刷新、優秀な専任担当者の配置、同窓会でのPR、インターネット仲介サイトとの提携、取扱品目の増加など戦術と戦略を訴えたところ、理事者の皆様には過分の御対応を頂き、改めて皆様にお礼を申し上げます。
私も引き続き、恒例の宮津中学校同窓会や東京丹後人会、サラリーマン時代の取引先やグループ会社への勧誘など、微力ながら尽力したいと思います。
次に、気がかりな側面でもありますが、宮津市民が市外のふるさと納税に寄附する金額の推移をお尋ねします。

【浅野誠 企画財政部長】
宮津市民によるふるさと納税によります市外への寄附額そのものではございませんが、ふるさと納税によります市民税課税額の減少額は近年3年間で、平成29年度は約6百万円、平成30年度は約9百万円、平成31年度は約12百万円となっております。

【星野和彦 議員】
ご答弁ありがとうございます。
この2018年度の市外への寄附額が前年比プラス3百万円の12百万円に上ることは、ふるさと納税が過剰な返礼品争いとなっている実情を反映するとともに、憂慮すべきことで、これより確実な対策を議論したいと思います。
市外の方からふるさと納税の寄附をいただく折、必ず使用用途を伺い、実践するわけですが、まず、使用用途の実績をお尋ねします。

【浅野誠 企画財政部長】
寄附金の使い道は、寄附者の選択によりまして、まちづくり、環境保全、福祉、教育の4つに分けられております。
まちづくりでは、市民実践活動施設の管理、消防団の運営、自治会活動の支援、浜町のにぎわいづくり等に充当しております。
環境保全では、街路灯などのLED化、農地機能の保全、浄化槽設置の支援などに充当、福祉では、社会福祉協議会の運営支援、にっこりあ等の子育て支援、医師、看護師、介護人材の確保などに充当、教育では、小中一貫教育の実践、学力サポートコーディネーターの設置などに充当しております。

【星野和彦 議員】
ご答弁頂き、ありがとうございます。
教育、福祉、環境保全、市民によるまちづくりのこの4つの使用用途の実例を伺うと、なるほどこれはありがたいと思うものばかりです。
殊に全体の約60%を占める市民によるまちづくりでこれは貴重な財源です。
しかし、残念なのは、使用用途が市のホームページなどに記載されず、寄附する側も寄附を受ける側もありがたみが浸透していないのではないでしょうか。
また、以前ふるさと納税を担当された方にヒアリングしますと、仲介サイトのうち、ふるさとチョイス、わが街ふるさと納税において、2015年以降の使用使途の実額が未記入だと伺いました。
寄附をいただく方の意思を無視する使用用途は、次回の寄附を取りこぼす要因につながる可能性が極めて高いと思料されます。
この2点についてご答弁願います。

【浅野誠 企画財政部長】
議員ご指摘の通り、現在、市のホームページ、あと納税サイトにおけます記載内容で一部記載が不十分な点がございます。
早急に対応していきたいというふうに考えておりますので、よろしくお願いをいたします。

【星野和彦 議員】
それでは、次に返礼品の過熱競争を抑える為、総務省から全国の自治体へ返礼品に関する指導が入りましたが、宮津市への指摘と改善点の概要をお尋ねします。

【浅野誠 企画財政部長】
昨年、総務省から本市の一部の返礼品に対しまして見直しを求められておりましたことから、昨年10月末にロシア産のカニ、京都府産和牛スライス、伊根町産サバへしこ、与謝野町産日本酒等の計42品を本市の返礼品から除外しました。

【星野和彦 議員】
ご答弁頂き、ありがとうございます。
現状、法令を遵守し、全く問題ないと理解してよろしいですか。

【浅野誠 企画財政部長】
現在のところ問題はございません。

【星野和彦 議員】
次に更なるふるさと納税の改善策として、寄附を頂く方のマーケティングについて質問します。
一般に、マーケティング戦略とは、誰にどんな価値をどのように提供するかを定めることで、ふるさと納税を遂行する上で重要なアイテムになります。
まず、1人当たりの寄附額の平均値をお尋ねします。

【浅野誠 企画財政部長】
1人当たり平均で約21千円となっております。

【星野和彦 議員】
それでは、高額寄附者の存在は如何ですか。

【浅野誠 企画財政部長】
平成30年度の個人寄附額の最高額は、災害支援で500千円、災害支援以外では400千円となっております。

【星野和彦 議員】
その人数はわかりますか。

【浅野誠 企画財政部長】
済みません。人数までは、今、手持ちで持っておりません。

【星野和彦 議員】
この高額寄附者なんですけども、これはビジネス上に置きかえますと、リテール展開をして、細かな展開ですね、一定のポートフォリオの中で大口ユーザーをいかに積み上げるかが色んな事業の成否を握る重要な要素となります。
是非このデータの収集についても鋭意努力いただきたいというふうに思います。
次に、返礼品の人気ベストテンをお尋ねします。

【浅野誠 企画財政部長】
平成30年度の人気商品では、上位から、1位、本からすみの薫製、2位が缶詰セット、3位が各種干物、あと酢、ハム、ドレッシングセット、にぼし、ジェラート、地酒、米というふうになっております。

【星野和彦 議員】
ありがとうございます。
次に、宮津のふるさと納税のリピーターについて、その比率をお尋ねします。

【浅野誠 企画財政部長】
平成29年度に寄附頂いた方は約4千人で、そのうち平成30年度におきまして寄附をいただいた方は約400人となっております。
それでいきますと、リピート率は約10%ということになります。

【星野和彦 議員】
ご答弁いただき、ありがとうございます。
このリピーター率は、恒常的な宮津ファンを組成しているかを示すバロメーターです。
ビジネスライクに申し上げると、一般に10%では安定性を欠くと判断される為、リピーター率を上げる工夫が必要だと私は思います。
そこで、他市町の成功事例に目を移すと、寄附いただいた方への礼状、お礼状ですね、を送付するとともに、広報紙、観光案内、次年度のふるさと納税のパンフレットの郵送やメールなどのアフターケアに注力しています。
宮津市の現状は如何ですか。

【浅野誠 企画財政部長】
今年度におきまして、昨年度に寄附いただいた方に対しまして、礼状に人気商品を抜粋したチラシの郵送や、あとメールアドレスが確認できる方へはメールでの案内の実施に向けて準備しておるところでございます。

【星野和彦 議員】
次に、ふるさと納税の仲介サイトの利用状況について質問します。
まず、仲介サイトの使用会社数と直接寄附の件数と比率をお尋ねします。

【浅野誠 企画財政部長】
現在、寄附金の納付、返礼品の郵送等を委託している納税サイトは6社となっております。
納税サイト以外に直接市に寄附する件数は年間約10件程度となっておりまして、全体の1%にも満たない状況となっております。

【星野和彦 議員】
直接が10件というのはちょっと驚きましたですけども、ちょっとまた後々それはお話ししたいなと思います。
次に、仲介サイトの手数料実績と軽減策はいかがですか。

【浅野誠 企画財政部長】
納税サイトへはそれぞれ寄附額に対する手数料を支払っておりまして、その手数料率は寄附額の7%から15%となっております。
平成30年度におけます各納税サイトに支払った手数料は約960万円。手数料の軽減についてのご質問でございますが、全国から幅広く納税をしていただくようにするには納税サイトを介する必要がございます。
手数料につきましては、各納税サイト運営業者が定めておりますので、減額については困難というふうに考えております。

【星野和彦 議員】
簡潔にご答弁頂き、ありがとうございます。
そうしますと、1億円寄附いただいた場合、約10百万円が仲介サイトへ支払われることになりますね。
先日、総務省の指導で、仲介サイトも手数料軽減に向けた動きが出てきましたが、他市町と協調した申し入れなども必要なのではないでしょうか。
また、直接寄附の場合も、コンビニ、ドコモ、ペイジー、エーユー、楽天などの支払いに対応する決済手段の多様化を図ることも重要なのではないでしょうか。
しかし、直接寄附の場合、注文から発送までの手続をする市の担当者の負担が大きいことが憂慮されます。
また、産品の価格が以前は税別で3割程度としていましたが、現在は税込みになっています。
本年10月に消費税が上がれば、産品の見直しが必要で、さらに消費税の上昇分は業者の負担となる可能性もあり、専任の担当者を置かず、ほかの仕事との兼務では、対応が難しいことも懸念されます。
この辺りは如何でしょうか。

【浅野誠 企画財政部長】
議員ご指摘の通り、今、ほとんどが納税サイトに頼っておるような状況でございます。
市直営となりますと、なかなか人員的にできないというか、難しい状況でございます。
それにつきまして、今後の手数料軽減策というのを外部委託とか、そういうものを含めて考えていきたいというふうには思うんですが、運営の安定性とか、そういうものを慎重に見きわめる必要がございますので、そのあたりも勘案した結果、取り組んでいきたいというふうに思っております。

【星野和彦 議員】
わかりました。急になかなか動きづらいことでもありますので、慎重さも要りますし、確実にそこはお願いしたいなというふうに思います。
次に、企業版ふるさと納税、これについて伺います。
個人のふるさと納税とは別に、2016年から4年間、企業が自治体に寄附することで、損金算入による軽減に加えて税額控除も受けられる地方創生応援税制があり、これを企業版ふるさと納税と呼んでいます。
主な特徴は以下4点です。
返礼品は基本的にない。寄附したお金の約6割の税金が安くなる。
これは寄附したお金の約4割を実質その会社が負担することになります。
3点目は、寄附額の下限は10万円で、10万円未満の寄附は認められない。
4点目が、政府から認定を受けた自治体のみが対象となる。
これで京都府北部を見ますと、舞鶴市、福知山市、綾部市が実践しています。
その内容は、インターネットでも見れるんですけども、舞鶴市は、引き揚げの史実継承プロジェクト、これで62百万円を集めています。
福知山市、こちら2点やっておりまして、働いてみたい福知山長田野工業団地PR事業、企業誘致、環境対策に向けてということで84百万円調達しています。
それからもう1点が、福知山情報発信誘客事業、こちらで37百万円を集めております。
綾部市は、天文館パオ魅力向上プロジェクト、こちらで4百万円を集めております。
以上がこの企業版ふるさと納税の概略となりますが、そごや補足いただけることがあれば、ご教示願います。

【浅野誠 企画財政部長】
訂正、補足等はございません。

【星野和彦 議員】
ありがとうございます。
この企業版ふるさと納税に関する宮津市の具体的な動きをお尋ねします。

【浅野誠 企画財政部長】
現在、企業への寄附依頼など、直接のアプローチはしておりません。
まずは企業の社会貢献につながる本市の特性を生かしたプロジェクトの検討を始めることとし、企業からの意見を聞くなどしてまいりたいというふうに考えております。

【星野和彦 議員】
企業のCSR、これはコーポレート・ソーシャル・レスポンシビリティーの略になりますが、直訳すると社会に対する企業責任となりますが、これを喚起する使用使途の開設策があれば、ご答弁願います。

【浅野誠 企画財政部長】
まずは企業の社会貢献につながる本市の特性を生かしたプロジェクト、それの検討を始めることと、そこから始めたいというふうに考えております。

【星野和彦 議員】
ご答弁ありがとうございます。
企業版ふるさと納税の特徴は、企業の工場や事業所がある町で展開されることが多い傾向があります。
しかし、宮城県東松山市では、子育て支援施設の遊具などの補充、育児講座の開催などで子育て世代の利用しやすい場としての環境整備を進めるとともに、各種子育て支援策とあわせて情報発信することにより、東松山市で子育てがしたいという世帯の転入を促進させています。
これは、目に見える数値化につながり、企業イメージを上げる会社が参加しやすいのではないでしょうか。
企業版ふるさと納税は、インターネットで事業の費用を集金するクラウドファンディングの要素を含み、ぜひ宮津市でも今後具現化いただきたいと思います。
次に、ふるさと納税の寄附額向上に向けた具体的な提案をします。
前回、3月議会の一般質問、財政健全化に向けた取り組み41億円の検証と提案の中に御答弁頂きましたふるさと納税の返礼品に宿泊券を加える進捗状況をお尋ねします。

【浅野誠 企画財政部長】
現在、宿泊券を返礼品として追加できますよう、関係者と調整を進めているところでございまして、早期に実現できるよう努めてまいります。

【星野和彦 議員】
これも実はなかなか、何年もかかっているんですよ。
宮津市の場合ですね。ただ、全国に目をやりますと、高知県須崎市や沖縄県の国頭村など、既にもう全国の市町で実践しております。
可及的速やかに御対応いただきたくて、改めてお願い致します。
次に、返礼品の中で全国シェアを誇る商品の強化について質問します。
先ほど返礼品の人気ベストテンをお尋ねしましたが、宮津には全国ブランドとして国内に流通する3点の商品があります。
1つは竹中罐詰のオイルサーディン、2つ目は飯尾醸造の富士酢、3つ目はハクレイ酒造の日本酒、香田です。
特に香田は2000年の酒造年度全国新酒鑑評会や全米日本酒歓評会で金賞を受賞し、JALとANAのファーストクラスで採用された日本酒です。
ふるさと納税のカタログなどでもっとPRすべきではないでしょうか。
ご答弁願います。

【浅野誠 企画財政部長】
ふるさと納税の商品の強化につきましては、人気商品のセレクトによる返礼品のPRやさらなる商品のラインナップの充実を図りまして、多くの方の希望に沿った返礼品の提供に努めてまいりたいと考えております。

【星野和彦 議員】
この質問するに当たって、新しくなったカタログを見てみたんですけど、均等に全部が書いてあるんですね。
見やすく以前からはなっているんですけど、やっぱり一つの項目が、文字がちっちゃいんですよ。ですから、私のおじとかおばが東京にいたりするんですけど、持っていくと字がちっちゃいとよく言われまして、やっぱりもうちょっと強弱をつけるとか、漫画を入れるとか、そういう工夫もあったほうがいいのかなというふうなことを思いました。
先ほど寄附の使用用途の傾向について御答弁いただきましたが、使用用途の細分化を図ることを提案します。
ただし、細かくし過ぎると逆効果になる可能性があるので留意は必要ですが、誰にどんな価値をどのように提供するかというマーケティングの観点から判断すると、寄附をいただく方の心をくすぐる事業で話題性をつくる戦術も有効だと思います。
例えば2016年に立命館大学の東山教授が、光学的・身体的変換視野の効果、股のぞき効果のことですね。
これに関する研究で第26回イグノーベル賞の知覚賞を受賞されましたが、東山教授が天橋立で股のぞきをしている銅像をつくるといった内容や、宮津の財政危機を助けてくださいといったトピックスを前面に打ち出すような工夫はできないでしょうか。
ご答弁願います。

【浅野誠 企画財政部長】
議員御指摘のように、使途をやっぱりイメージしやすいようなものはしていく必要があるというふうに考えておりますので、また、納税サイトやホームページ、パンフレットにつきましても、そういうような形で工夫をしていくことといたします。

【星野和彦 議員】
是非いろんなやり方はあると思います。
工夫して頂きたいというふうに思います。
ちなみに、英語でデバイスという言葉があるんですけども、試験に出る英単語で皆さん、工夫、装置、策略というふうに覚えた方も多いかと思います。
デバイスという言葉、工夫して、装置をつくって、策略をめぐらす。
これ、欧米人の、アングロサクソンの人々のよく考え出すことなんですけども、ぜひそういう工夫、装置、策略、それを練っていただきたいなというふうに思います。
次に、ふるさと納税の寄附額向上に向けた具体的な提案の最後に、全国の事例を多数御紹介します。
まず、いろんなのがあるんですけども、鉄道の貸し切り列車なんていうのをやっているところがあります。
鳥取県八頭町では、地元の第三セクター、若桜鉄道の貸し切りブライダル列車で結婚式を行っています。
使用する車両はJR九州などの車両デザインを手がける水戸岡鋭治さんがデザインした観光列車「昭和」です。
前橋市では、上毛電鉄デハ101の貸し切りをします。
高知県四万十市では、土佐くろしお鉄道の畳敷きの列車貸し切りなどをしております。
他では、高齢者の見守り代行をふるさと納税でやっているところがあります。
これは栃木県の小山市など全国の市町でやっておるんですけども、ヤクルトレディーや郵便局と提携して、そういった高齢者の見守り代行をしているというのも随分最近ふえているそうです。
あるいは草刈りや目視確認、目で確認する報告ですね、などで空き家、空き地のサポートをするふるさと納税もあります。
やっているところは、これもたくさんあるんですけども、あえて3つぐらい出すと、茨城県八千代町、大阪府阪南市、香川県丸亀市といったところがあります。
また、シルバー人材センターなどの活用によるお墓の掃除代行なんていうふるさと納税もあります。
やっているところは山形県上山市、宮城県石巻市、佐賀県佐賀市、こういったところがあります。
教育面でいいますと、奨学金などの若者支援をやっているところもあります。
岩手県北上市、これは地元で学ぶ人に給付する奨学金の原資を集めております。
同じく岩手県の奥州市では、小・中学校に熱中症対策用品の寄附を集めております。
観光事業に移りますと、観光地の入場券や駐車券、こういったものをふるさと納税で対応しているところがあります。
佐賀県の神埼市では、九年庵の招待券をやっております。
ちなみにこの九年庵というのがこのふるさと納税返礼品の1番、第1号になったというふうに言われております。
あるいは山梨県富士吉田市では、富士急ハイランドの入場券、こういったものをやっております。
これを置きかえますと、宮津の燈籠流し花火大会においても、車両番号を記載して転売不可を条件にすれば、駐車場優待券にしたり、あるいは文珠と府中の駐車券セットといった企画も可能ではないでしょうか。
あるいは、我々も地元で、北近畿タンゴ鉄道ですね、京都丹鉄、こちらがありますけども、乗車券やオリジナル商品券、これをふるさと納税で集めることで人気を博しております。
名古屋市では、地下鉄や市バスのオリジナル商品が随分と人気を集めております。
丹鉄もキャラクターグッズ、丹海のバスの、チョロQというんですか、ミニカーみたいな、あれが非常に人気がありますので、そういったものも寄附の一助にもなるかというふうに思います。
あとは、飲食券と土産物券なんていうのがあるんですけども、土産物券はちょっとどうかなという部分があるんですが、飲食券では、茨城県の猿島郡境町、鳥取市で実施しています。
宮津に置きかえて、市民球場と体育館、宮津会館などの使用券、これは公共施設のPR効果が期待できます。これは私の発案です。
最後に、つらつら言ってあれですけども、廃校を含む小・中学校の校歌のCD作成、こういったことをやっているところがあるんですね。
これは大分県津久見市になります。校歌って意外と著作権ががんじがらめになってて、聞きたいんだけど聞けないんですよ。
それが最近、山口県山口市とか、全国で廃校になった分を含めて、その市の小・中学校の校歌をCDにしちゃおうという動きが顕著になっております。
ちなみにこの著作権料なんですけども、定価を定めた場合、これはCD1枚当たり6%、著作権料がかかります。
定価のない場合、これは1曲5分以内なんですけども、8.1円、これは著作権料として払わないといけません。
以上、アトランダムに上げましたが、今後、制度上の検証と可能性を御検討いただけるか否か、ご答弁願います。

【浅野誠 企画財政部長】
議員から多くの御提案を頂戴いたしました。
寄附額の増加策につきましては、それこそいろいろと工夫や調整をしながら、効果が高いと考えられるもの、実現可能なものについて、実施に向けて検討していきたいというふうに考えております。

【星野和彦 議員】
このふるさと納税というのは、納税者のほうがこの税金はこういう事業に使ってくださいと、融通のきく制度であります。
いろいろ問題もありますけども、法令を遵守して、当たり前のことを当たり前にやれば、産業を向上させる意味でも大きな力、効力を発揮します。
あるいはソフトウエア、インテグレートプログラムですね、こういったものをお金にかえていくという手段にもなります。
ビジネス三種を捉えれば、いろんなことができるんです。
ぜひ今後の可能性を模索していただきたいというふうに思います。
今回の一般質問の最後に、このふるさと納税を市民と職員の皆さんが一丸となって財政危機を乗り切る運動への位置づけとして、以下2点を提案します。
まず1点目は、担当部署の専任職を再開することです。
現時点の公債費比率が20%を超え、全国792に及ぶ市の中でワースト2という大変な財政状況になっている宮津市にとって、5年後の赤字累計額が約41億円になるという財政見通しの中で、財政健全化に向けた取り組みは、小さなことからこつこつと忍耐していく姿勢が大切です。
しかし、今回の一般質問に当たり、締め切り直前に由良のもみじ公園のトイレが閉鎖され、周辺の草むらやオリーブ園で用を足す方がふえているから、年間40から50万円の負担を再開してくれないかという御相談をいただきました。
本件については、担当の産業経済部長と協議して対応いただきましたが、これから市民の皆さんのストレスが増加することも予想されます。
財政健全化に向けた取り組みに関する検証は、前年度の決算が出る次回、9月議会で議論されることになるかとは思いますが、私のサラリーマン時代に携わった金融事業の経験から判断すると、財政再建にはまず即効性の高いカンフル剤が必要だと思います。
何を選択して集中するかという観点から、ふるさと納税は最優先される事業ではないでしょうか。
ご答弁願います。

【浅野誠 企画財政部長】
ふるさと納税につきましては、多額の寄附を頂戴しているところでございまして、今後もしっかりと取り組んでいかないといけないというふうに考えております。

【星野和彦 議員】
何とかお願いしたいと思います。
確かに本年4月のこの組織改正で、新たにふるさと納税を担当され、まだふなれな現場の中で御答弁いただいた企画財政部長、浅野部長を初め、魅力発信係の皆さんの誠意あふれる御対応に感服するとともに、感謝にたえません。
しかし、本質問で検証した担当部の事務作業の負担は、他の職務との兼業が強いられる中で、憂慮すべき内容で、ふるさと納税の注力が物理的に困難な状況ではないかと推察されます。
いかに効率を高めて職務を遂行するかという費用対効果を考慮すると、公募制で専任職員を採用するすべは一騎当千の効果が期待できると思います。
そして、ふるさと納税の現状は、返礼品の熾烈な競争と税の不公平感が顕著になっており、資本の原理から判断すると、大半が短期戦略として捉えざるを得ないのではないでしょうか。
今後、可及的速やかに担当部署の専任職を再開されることを念じてやみません。
今回、最後の提案は、寄附いただく方への紹介者データの作成と表彰制度の開設です。
これまでマーケティング戦略など様々な意見を述べさせて頂きましたが、ふるさと納税の大幅な向上を具現化する手段としてお尋ねします。

【浅野誠 企画財政部長】
寄附者のほとんどが、先ほども申し上げましたとおり納税サイトを通じて寄附をいただいている中で、紹介者を把握するということはできません。
よりまして、表彰制度も含めまして、実施は困難であります。

【星野和彦 議員】
これ、直接というと本当に作業が大変なことになると思います。
現場はかなり混乱するんだと思います。
でもそれで、では1割を手数料出して、年間にすると1億円の寄附のうち10百万円を渡すのかと。費用対効果ですよね。
これ企業なんかでよくやるのは、ホテルなんかの、何でもやるんですけど、新しい事業をやるときというのはM&Aをするんですよね。
買収。そこの人間を連れてくるんですよ。
そうしますと、一番早くノウハウをそのまま持った人たちが来るわけですよ。
ですから全部、市の職員の方で解決しようということには僕は無理があると思うんですね。
日経新聞の特集でもありましたけども、今の地方行政、ふるさと納税の特集を社説で、日経新聞、先週出してたと思うんですけども、その中で、このふるさと納税というのは今の日本を物語っていると、どんどんどんどんみんな国に国に依存していく。
地方がどんどん衰退している。
この返礼品の規制に関しても4年前に既に指摘しているけども、どの会からも言われなかったと。
自浄能力が随分落ちているんじゃないかと。
それでなおかつ昔と同じサービスを少ない人数でやっていこうとする。
そうすると、疲弊が起こります。
悪い負のスパイラルですよね。
これを何とかクリアしていく上でも、卵が先か鶏が先かの議論かもしれませんが、まずは検討して動いてみる。
そこから始まることがあると思います。
最初に申し上げましたけども、ふるさと納税というのは、本当に横断組織をつくれたり、非常に縦割り行政の中で融通のきく制度です。
これを使うこと、これはやっぱり地方もともとの本題として、地方再生の多分キーになるんじゃないかというふうに思います。
古今東西を問わず、必要は発明の母だと言われます。ふるさと納税を市民と職員の皆さんが一丸となって財政危機を乗り切る運動への位置づけとして捉えるなら、今後の少子高齢化に起因するさまざまな問題もクリアできる可能性が高まると思います。
留意すべきことは、希望的観測で現状を看過し、ゆでガエルになってしまうことではないでしょうか。
毎年高額なふるさと納税をしてくれる宮津を離れた同級生がいます。
これで宮津を頼みますとメールを頂いた時の思いを私は大切にしたいと思います。
本件についても、今後、可及的速やかに御検討いただくことを祈念いたします。
今回も矢継ぎ早にさまざまな質問を繰り返しましたが、最後に結語として私見を申し上げます。
世界最大のヘッジファンド、ブリッジウォーター・アソシエーツの創業者であるレイ・ダリオ氏の著書’PRINCIPLES’が日本でも翻訳されました。
そして、本年3月に発売されました。
プリンシパルズとは日本語で「原則」と訳されます。
全世界で実は1百万部以上売れたベストセラーの本です。
その中で記された言葉を一般質問の最後に引用します。
組織をマネジメントする上で、採用面接と同じくらい厳しく社員の評価をするよう求める一方で、金銭的な心配をしないで済むよう、社員には十分な給与を支払おう。
また、よい組織にはよい人材とよい文化があり、問題や反対意見が表面化してもうまく解決できる。
よいこと、悪いこと、醜いこと、全てをひっくるめて、多くの人が見られるほど適切に対処する方法が決められるというふうに記しております。
これをもって私の一般質問を終わります。
ありがとうございました。

【2019年12月 定例会】
※動画:https://www.youtube.com/watch?v=0YUjkZjpXek
〇「ゴミ収集の問題点と改善策」「戦争体験を未来に伝えること」
①ゴミ収集の問題点と改善策
連休時に減少するゴミ収集日、ゴミ置場を管理する自治会の苦悩、道の駅にゴミ箱がない弊害、空き家へ帰省する元市民がゴミ捨てに苦慮する問題などに対して改善策を提案する。
②戦争体験を未来に伝えること
3年前に収録した宮津空襲体験記のDVDが今夏ようやく公開された。
従軍や疎開体験も含む戦争体験のDVD作成の継続、宮津空襲被害地の看板設置、遺品の保存などを提案する。
【星野和彦 議員】
無所属クラブの星野和彦です。
通告に基づき、一問一答方式で、ごみ収集の問題点と改善策、戦争体験を未来に伝えること、この2件について質問します。理事者の皆様には誠意を持って、極力具体的な御答弁をお願い申し上げます。
それでは本題に入ります。
まず、1件目のごみ収集の問題点と改善策について、背景と事前情報として、以下3点をまとめてお尋ねします。
1点目は、リサイクル法などの法律に対する宮津市の清掃工場とごみの分別や回収方法などに関するおおむねの推移。
2点目は、ごみ処理の主な収益と環境美化や資源ごみ回収の推進事業などに関する概況で、ごみ収集処分の手数料・委託業務、各自治会や団体への交付金の金額などです。
3点目は、現在の清掃工場と比較した新工場の概要です。以上3点について御答弁願います。

【宮﨑茂樹 市民部長】
3点お尋ねいただきました。
まず、分別、回収などの推移ということでございます。
まず、分別について御説明を申し上げます。昭和62年度から廃棄物の処理及び清掃に関する法律、いわゆる廃掃法です。
これに基づきまして、現在の基本となる燃やすごみ、燃やさないごみ、資源ごみ、大型ごみ、有害ごみの5種の分別収集を開始をいたしました。
平成4年度には段ボール、平成6年度には発泡スチロールを追加をしたということでございます。
その後、容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律、いわゆる容器リサイクル法でございますけれども、これの制定を踏まえまして、平成9年度からはペットボトル、紙パック、それから平成14年度からは、リサイクルセンターの完成も受けまして、紙製容器包装、プラスチック製容器包装の分別収集を開始をいたしております。
平成18年の10月からは、ごみの発生抑制と再資源化の促進及び収集経費の財源確保を図るために、燃やすごみ、燃やさないごみ、大型ごみの3種について有料化を開始をさせていただいたということでございます。
また、今般、条例の審査をお願いをしておりますが、宮津与謝クリーンセンターの稼働をもちまして、分別の一部を変更させていただきたいというふうに考えております。
次に、収集の経過も御説明させていただきます。
本市では、収集の効率のよいステーション方式というのを採用しております。
市内で1,200カ所のステーションを置いております。
燃やすごみは週2回、燃やさないごみ、資源ごみは週1回、大型ごみ、有害ごみは月1回の収集としております。
近隣市町との比較で申せば、ステーション数は、近隣の平均が1,000人当たり38カ所のところを、本市では1,000人当たり66カ所と多く設置することができております。
また、収集回数も燃やさないごみでは近隣が月に1回ないし2回のところもあります中を、本市では月4回とサービスの水準としては高いものだというふうに思っております。
次に、ごみ収集等に係る収入等についてでございます。
平成30年度の実績で申し上げます。
資源ごみの売り払い金、これが1,440万、それから清掃工場等での処理手数料、これが1,350万、それからごみ袋の手数料、いわゆるごみ袋の有料化の分でございますけれども、これが4,400万、大型ごみの処理手数料、これが230万で、合計としまして7,400万円の収入をいたしております。
次に、支出のほうでございますけれども、ごみステーションから清掃工場への収集運搬経費、これは年間133百万円でございます。
また、市民等への支援としまして環境美化事業補助金というのがございまして、ごみかごの新設でありますとか美化啓発看板の設置など、自治会の取り組みに対して補助金を40万強、それからごみステーションの管理に対する自治会のお取り組みに対しまして、リサイクル報奨金としまして120万弱、それから廃品回収等される自治会、ほか団体の皆様に資源ごみ回収活動報奨金としまして170万強の合計330万円、これを還元をいたしております。
次に、現在の清掃工場と宮津与謝クリーンセンターの比較の概要ということであります。
宮津清掃工場の焼却能力というのは日当たり75トン、宮津与謝クリーンセンターの焼却能力は日当たり30トンです。
燃やすごみの処理量は75トンから30トンに変更となるということでございます。
なお、クリーンセンターはエネルギー回収型廃棄物処理施設ということもありまして、この燃やすごみの30トンのうち、メタンガス化処理施設において20トン日当たりを発酵処理しまして、5,000キロワットの電気エネルギーを取り出すと、そういう仕組みになってございます。
そのほか、リサイクル施設等の基本的な施設構成は変わるものではありませんが、その中には最新設備が導入されているということでございます。
以上でございます。

【星野和彦 議員】
非常にわかりやすく簡潔に御答弁いただきまして、ありがとうございます。
質問するに当たりまして、当然、この打ち合わせをもしていく中で、非常に、私の周辺だけなのかもしれませんけども、ごみについて、やはり宮津はわかりづらいと、あるいはごみ袋が高い、あるいはサービスが悪いんじゃないかという方が私の周りには少なくともたくさんいらっしゃいます。
しかし、どうでしょう、今お伺いした数字を聞きますと、ごみステーションの数、あるいは収集の数っていうのは非常に恵まれてるほうなのかなというふうに、数字のほうはうそをつきませんので、確かにそういうふうに感じました。
さはさりなんですね、やはりいいところはそのまま持って、さらに住民の皆さんの充実と納得をしながら進めていきたいという願いをもとに、質問させていただきます。
次に、ごみ収集に関する問題点を指摘したいと思います。
そして、改善策を御提案したいと思っております。
まず、年末年始、ゴールデンウイーク、お盆など、連休時のごみ収集日の減少についてです。
宮津市は人口が約18千人ありますが、そのほぼ170倍に当たる年間300万人の観光客が訪れる天橋立を有し、連休時には帰省される御家族も集中して、ふだんより人口が大幅にふえます。
殊に昨年の10連休となったゴールデンウイーク、燈籠流し花火大会のあるお盆の間は、気温も上がり、自宅のごみ箱が悪臭を放ち、待望のごみ収集日にはごみ置き場からごみがあふれ、カラスやトンビによるごみの散乱などで不快に思われた市民の皆さんが多かったのではないでしょうか。
この連休時にごみ収集日が減少する問題の改善策として、燃えるごみだけでも週2日を維持することを御提案いたします。
費用対効果や他の観光地との比較などの視点から御答弁を願います。

【宮﨑茂樹 市民部長】
燃えるごみ収集日の設定の基本は週2回の収集とさせていただいてます。
その上で、祝日は原則収集しないこととさせていただいてます。
したがいまして、お盆は週2回収集できております、お盆につきましては。
連休の対応でございますけれども、2回連続で収集しないことにならないように調整をいたしておりまして、2つとも祝日でしたら、どちらかはやらせてもらうと、そういうことにさせていただいてます。
5月の連休はどうしても週の1回の収集だということでございます。年末年始でございますけれども、これはもう近隣、それから都市部、観光地においても、ほとんど収集は行っておりません。本市も収集をしていないということでございます。
ほかとの比較で申せば、5月の連休、お盆の収集によっては、各自治体によって全くしないところ、それから一部するところ等、分かれるというとこでございます。
その上で、祝日でも週2回収集を維持せよという御提案をいただいたかなというふうに思っています。
これについては、経費が増嵩することとなるということもございますので、ちょっと慎重に検討はさせていただかなければならないだろうなというふうに思っております。
仮に祝日を全て収集するということになりますと、5~10百万ぐらいの経費増になってくるかなというふうに見ております。
特にことしは連休が10連休と、特別なものになりましたので、ちょっと大変だったというところあるかもしれませんが、今後につきましては、曜日回りも見ながら、例えば収集日を連休の後半にするであるとか、そういったことも検討してまいりたいと、このように考えております。
以上でございます。

【星野和彦 議員】
御答弁ありがとうございます。
ちょっと恥ずかしい質問して申しわけなかったんですけど、お盆は通常どおりですね、確かに。今回の年末年始に関しても、先週、私もフェイスブックでホームページの抜粋を見まして、ちょっと驚いたのは、ほぼ1週間はあくんですけども、年末と年始のところにごみ日っていうのを新たに設けられたっていうことですね。
ですから、今までだったらもう、私の周辺だったら火曜日が生ごみ、火曜日と金曜日なんですね。木曜日がプラスチックなんですよ。
だから、それで、ああ、これ見てて、また1週間以上あくなと思ってたら、今回は年末と年始のほうに2つ入れていただいておるんですかね。だから、非常にありがたいなというふうに捉えております。
ただ、やはりゴールデンウイークのほうなんですね。最近の気温の上昇ということで、ゴールデンウイーク中のやっぱりごみと。1日ふやすことによって5百万以上、5~10百万、結構な額ですよね、これ。
一人頭のサラリーマンの年収を上回るような金額です。
これをもってして、じゃあ、どっちがいいのかという判断も要るかと思います。
今後、御検討されるに当たりまして、一つ考えてほしいなって思うのは、ゴールデンウイークなんかに、ことしの場合は10連休で異常だったんですけども、たとえ1週間あいたとしますと、その生ごみを出したときにやはりごみステーションのごみに入らないんですよね。
それで結局、周り中にだあっと、ごみが周りに置かれて、何が起こるかっていうと、先ほど申し上げたとおり、カラスとトンビの餌食になると。
それが散乱して、やはり担当してらっしゃる地区の方なんかは非常に手間取ります。
それと、やはり観光のまち、3百万人も来ていただいてる宮津なんですよね。
天橋立、日本三景の中で、どうなんでしょう。そういうごみが散乱してるっていうのはやはり恥ずかしいことじゃないかなと。
費用対効果の観点からどちらがいいのかというところは、ぜひ、来年からだと思うんですけども、御検討していただきたいというふうに思います。
次に、ごみ収集に関する問題点の指摘と改善策として、2つ目申し上げます。
御家族が亡くなられて、空き家となった実家へ帰省される元市民の皆さんの戸惑いについて質問します。
ほとんどの皆さんが、私もそうなんですけど、高校を卒業すると進学や就職で宮津を離れます。
そして、Uターンされる方はほとんどいらっしゃらない状況が続いております。
そして、都会の生活がなじんだ元市民の皆さんにとって、御家族が亡くなられて、空き家となった実家へ帰省されると、都会に比べてごみの分別が細かくて、理解することが難しいこと、また、休日を利用して帰省される方にとっては、ごみに関する問い合わせをしたくても、連絡先に電話がつながらない場合が多いです。
さらに、電車やバスで帰省される方にとっては、輸送手段がないため、ごみ処理場へのごみの持ち込みが困難です。
この問題は、特に80代の親を抱えた私たち50代に多く、問い合わせをいただくと、宮津市のごみの分け方、収集日のチラシとごみ分別大辞典を持って説明に上がります。
しかし、相談する人もなく、困惑されている元市民の方がたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。
今後、やむなくごみ置き場へそっとごみを置いていかれる方が出てくるかもしれません。
この問題に関して、以下4点の改善策を御提案いたします。
1点目は、ごみの分別に関する定期的なチラシと宮津市のホームページやフェイスブックでの周知徹底を図ること。
2点目は、ごみの回収に関して、シルバー人材センターの活用やふるさと納税の返礼品目として追加すること。
3点目は、毎日ごみを捨てられる有料のごみ置き場を設置すること。
4点目は、各自治会でごみに関する問い合わせ窓口の周知を図っていただくべく、ともに助け合う共助の推進を市がサポートすること。
以上の提案に関して、御答弁を願います。

【宮﨑茂樹 市民部長】
4点いただきました。
ちょっとその前に、先ほどの答弁の中で、ごみを祝日収集したら、私、全部収集すれば5~10百万、年間経費として上がるということで申し上げたつもりだったんです。
1日当たりに換算しますと、約1百万弱という数字でございます。
訂正をさせていただきます。そのように申し上げてたら、訂正をさせていただきます。
それでは、ただいまの御質問に対する答弁ということでございます。
ごみの分別方法の周知につきましては、御存じのとおり、各戸にごみの分別大辞典、それからリーフレット、カラー刷りのもの、これを配布させていただいております。加えて、宮津市のホームページにおきましても、ごみ分別大辞典等を掲載をさせていただいておるとこであります。
それから、自治会におかれましても、どの自治会でも大半がそうでございますけれども、ごみの分別収集には積極的に対応していただいておりまして、衛生委員でありますとか、そういった形で、隣近所の共助の中で教え合うという仕組みもあろうかなというふうに思っております。
ところが、帰省された方にはなかなかそういうとこにタッチしにくいということがあろうかなというふうに思ってます。
帰省の方には、特にホームページを見ていただくしかないんですけれども、ホームページの該当ページ、これにたどり着きにくいということもあろうかなというふうに思っておりますので、アクセスしやすいようにフェイスブックでページに誘導するような、そういう仕組みを連休前に取り入れるようなことを検討してまいりたいというふうに思っております。
それから、2点目のごみ回収のシルバー人材センターの活用やふるさと納税の返礼品ということでございます。
御提案は、収集日には不在となっておられる家主さんにかわりまして、その家のごみをステーションまで運搬をすると、こういったことを市のサービスとして実施してはどうかという御提案かなというふうに受けとめております。
ただいま家におられて、高齢で出しにくいとか、そういう方に対しましては社会福祉協議会様のほうでかけ橋ボランティアで御支援をするという仕組みがあるんですけれども、本人が全く不在の場合はそういう制度は使えないということであります。
ちょっと残念ながら、市として個々のお宅まで立ち入るようなサービスを行うということは困難だというふうに思ってます。
個々人でお願いをされるというケースだったら、シルバー人材センターのほうでも御対応があるのかなというふうには思いますけれども、市がサービスとして実施するということは、ただいまは考えておりません。
したがいまして、ふるさと納税の返礼品として追加をするということもちょっと困難かなというふうに思っております。
基本はコミュニティーとか隣近所、帰省者の方でも知古、地縁がございますので、隣近所の御協力で対応していただくか、先ほど申しましたように、シルバー人材センター等に御相談をいただきたいなというふうに思っております。
それから、3つ目の有料ごみ置き場を設置ということでございます。
なかなか聞いたことないアイデアなんですけれども、その実行に当たって、我々も通告いただきまして、検討いたしましたが、多くの課題があろうかなというふうに率直に受けとめさせていただきました。
設置場所をどこにするか、拠点方式にするんであれば、例えば市内に1カ所、あるいは自治連単位とか、いずれにしも車でもって運ぶようなことになろうかなというふうに思ったり、それから料金収受の問題ですね、公金として収入をするということになるとそれなりの慎重な対応が要りますし、また、ごみ袋でもって有料化の御負担を一定していただいとる中で、さらに追加をというのがなかなかどのように整理をすればいいのか難しいと、こういった課題がちょっとようけありまして、なかなかイメージがしにくいというのが実際のところでございます、申しわけございませんが。
先ほど申し上げましたとおり、コミュニティー、隣近所の御協力の中で、まずは御対応いただきたいなというふうに思っております。
それから、自治会の共助推進ということでも御提案をいただきました。先ほども少し触れましたが、多くの自治会様におきまして、ごみステーションの管理、それから現場の対応、そういったお取り組みのために衛生委員会を内部に設置されるなど、分別徹底に積極的に取り組んでいただいておるところでございます。
また、市といたしましても、自治会にごみステーションを管理等していただいております。
報奨金を交付をさせていただいておりますほか、どこでも職員講座ということで、お求めがありましたら職員のほうが説明に伺うという仕組み持っております。
引き続き、ごみ分別等に関する自治会の取り組みは御支援をしてまいりたいと、このように考えております。
以上でございます。

【星野和彦 議員】
まことに率直にお答えいただきまして、ありがとうございます。
4点上げさせていただいたんですけども、1点目に関してはフェイスブックを使っていこうと。
我々の世代が大体やっぱり帰ってくる世代なんだと思います。
やっぱりフェイスブック使ってる人って結構多いんで、これは有効なのかなというふうに思います。
今回の決め手っていうのは、でも、自分の住んでたところなんで、近所の方にやっぱり聞くんですね、皆さん。
自治会の方とやっぱり、でも、20年、30年離れてるとなかなか接触しづらくて、今、誰が自治会長なのかと。
私なんかだったら、実家、城東地区なんですけど、城東地区っていうのは新興住宅地なんで、だから、私がいたころと大分変わってます、自治会の方も。そうすると、じゃあ、誰に聞けばいいのかなというようなこと、よく悩みました。
そういったことからいくと、でも、やはり自治会の方に誰に聞けばわかるんだと。
自治会の方も、空き家の把握をしていただく上でも、そこにやはり集中して、空き家事業もそうなんですけども、ここに集中をして、選択をして、集中して建て直していくというところも必要になってくるじゃないかというふうに思っております。
あとは、有料のごみ置き場とか、あるいはふるさと納税なんかっていうのも言いましたけど、有料のごみ置き場の発想っていうのは海外の発想なんですよね。
例えばトイレ、日本でいくとトイレは無料です。しかし、海外に行きますと、容赦なくお金を取られます。
例えば、僕が昔、電車でベルギーからドイツまで行くときに電車に乗ったんですよ。途中でやっぱり催して、これはどうしようもないというんでおりたんですよ。
日本の感覚でおりられると思っておりたら、そしたら、何か通貨が使えないんですよね、両替をしてないんで。
ユーレイルパスでどこでもおりられるんですけど、ただ、トイレに行こうとしたけど、お金を出す出さないで、たかだかワンコインだろうって言うんですけど、だめだと、ちゃんと両替をしてこいって言われて、何かちょっと多目に払って用を足させていただいたというような、ちょっと恥ずかしいお話もあるんですけど、捨てるものとか、物には価値というものがあって、やはり有料というのもひとつ考えていくべきじゃないかなと。
あらゆるものに対してサービスをしていく。
随分もう50年近く前になるんですが、福祉元年って言われて、田中角栄さんがいろんなこと言われて、その後の総理大臣も皆さん、やっぱり福祉を大切にしていこう、大切にしていかないといけないことも事実なんですけど、余りにも大盤振る舞いし過ぎると、後々まで続かなくなる制度っていうのも出てきます。
そういったことから考えますと、ごみに関しても、やはり将来を見据えて有料ごみ置き場っていうのも少しずつ考えていくべきじゃないのかなという問題提起をしたいと思います。
あるいは、さっき申し上げたふるさと納税に関しては、宮津市がやらなくても、ほかのところに委託をして窓口をすると。
実はこの間の3月の一般質問でもやらせていただきましたですけども、6月かな、あれは、済みません、ふるさと納税っていろんなものがあって、全国、わあっと見回しますと、墓掃除をするとか、家の、空き家の見回りをしてくれるとか、申し上げた、こういうごみのことなんかもやってるとこがあるんですね。
だから、そういったところをちょっと1つずつ参考にしながら御検討いただきたいなというふうに思います。
次に行きます。
ごみ収集に関する問題点の指摘と改善策として、今申し上げたごみ置き場を管理する自治会の皆さんの悩みについて、2点質問します。
1点目は、ごみ収集日以外のごみ出し、それから自治会の未加入者や地域外からのごみの持ち込み、それからごみを分別してないといった問題が発生しているごみ置き場の概況。
2点目は、高齢化が進み、ごみ置き場のふたの軽量化を望む声が上がっていること。
以上2点について、宮津市として概況を把握して、どのような対策をなされているのかお尋ねします。

【宮﨑茂樹 市民部長】
少し基本的なところから回答をさせていただきますが、ごみの分別、それから地域の環境美化、これは廃棄物の処理及び清掃に関する法律によりまして、国民の責務として、廃棄物の排出を抑制し、再生品の使用等により廃棄物の再生利用を図り、廃棄物を分別して排出し、その生じた廃棄物をなるべくみずから処分すること等により、廃棄物の減量その他、その適正な処理に関し国及び地方公共団体の施策に協力しなければならないと、こういう定めがございます。
また、本市の廃棄物の減量化及び適正処理等に関する条例におきましても、市民の責務ということで、廃棄物の減量化及び適正処理を図るとともに、地域の清潔の維持に努めなければならないと定めさせていただいておるということであります。
先ほど来申し上げておりますが、本市のごみ収集の方式はステーション方式、これをとっております。そのステーションの設置管理は自治会に担っていただいてます。
自治会様からは、指定日以外の持ち込みであるとか未分別のごみの状況について御相談をいただくことがあります。
なかなか難しい問題もありますけれども、啓発看板の設置でありますとか立ち番の実施とか、そういった御助言を申し上げているというところでございます。
ごみかごのふたの話は、この2年間ほどは届いてないようですが、未分別の問題とか、そういう御相談はあると、そういうときには御助言はさせていただいとると、こういうことでございます。

【星野和彦 議員】
ありがとうございます。
ちょっと今、私の住んでる周囲でもそれがやっぱり問題になっておりまして、2年前に自治会長やったときも、それでちょっと自治会の中が随分もめたこともあります。そういった観点から言いますと、1カ所だけじゃないなと。
隣のまちから捨てに来られる方もいらっしゃったり、なかなかそういうのを取り締まっていくっていうのは難しいなと。
私のちょうど今住んでる真ん前がごみ置き場なんで、そこをなるべく見張るようにしたりは朝しておるんですけど、順番で、なかなかとまりづらいなというのも正直なところです。大体の状況を把握してらっしゃるということはよくわかりました。
それを踏まえて、2000年11月に宮津市へ来られて、リポートを提出されました京都府立大学の人間環境学部の山川肇教授さんっていう方がいらっしゃいますね。
この方が、そのレポート名が「自治会のごみ集積所の問題と対応」ということで、サブタイトルとして「研修会における調査結果の報告」というものを宮津市に提出してらっしゃいます。
もうずっと20年近く前になるんでしょうけども、この改善策が、はっきりとこうしなさいとかっていうサジェスチョンはないんですけども、参考にさせていただける部分があるなと思って、2点だけちょっと改善策を御提案したいと思います。
1点目が、これ、御指摘もされとるんですけど、幹線道路、目立つところですね、こういう場所からの移動をして、ごみ置き場をですね、あるいは監視ビデオを設置をしていくというのが有効じゃないかということを御指摘されていらっしゃいます。
そういう場合の自治会への補助金の制度を設けてはどうかということを一つ御提案したいと思います。
それから、2点目として、軽量ぶたですね、ふたの重いやつもあるんですね。年を召される方っていうのはやっぱりふたが重くて、もっと言うと、高い位置にあるんで、ごみをいっぱい捨てようと思うとやっぱり高い位置につくらざるを得ません。
あの高さをもうちょっと横に広げられないだろうかと。
そしたら、腰が曲がっても、すとっと落とし入れるという、やっぱり高齢化の問題も出てきております。
だから、そういった軽量ぶたっていうのを地元の企業で開発してらっしゃる会社もあります。
そういったところをどんどん採用していくっていうのはいかがなものかという2点を御提案しますので、御答弁のほうをお願いいたします。

【宮﨑茂樹 市民部長】
ごみステーションは自治会様に設置と、それから管理を担っていただいてるということを申し上げました。
ごみかごの選定も自治会様のほうで御選定いただいとるということでございます。
ごみステーションの位置につきましても、原則、自治会にお決めをいただいております。
いろいろ内部で事情もありましょうから、自治会でお決めいただいております。
収集者である市と調整はいたしていただくんですけれども、移設については自治会で御判断いただいたら結構かというふうに思ってます。
なお、移設に際しまして、ごみ箱を改修せなあかんでありますとか、この際、新設しようかと、こういうことがございましたら、それは先ほど申し上げました環境美化事業補助金制度で2分の1ですか、御支援をさせていただくということでございます。
それから、監視カメラ、防犯カメラの御提案をいただきました。不法投棄の抑止としての効果はあるんだろうなというふうに思いますが、ごみを捨てられる方、いろんな思いがあると思います。
一般の排出者の感じられ方というのも含めて、自治会において適切に判断いただければというふうに思ってます。
なお、この部分につきましては、環境美化事業の補助金の対象とするということは、ただいま考えておりません。
それから、ごみかごの軽量ぶたの採用につきましても、設置管理者である自治会様が御判断なさることかなというふうに思っております。
改修されたいということでありましたら、その2分の1を環境美化事業補助金で御支援させていただくと、こういうことでございます。以上でございます。

【星野和彦 議員】
今、御答弁いただいた中で、監視ビデオに関してやはり慎重にならざるを得ないという解釈でよろしいですか。

【宮﨑茂樹 市民部長】
監視ビデオの設置については自治会で御判断をいただくいうことです。
市としてそれに補助金を出すということは考えていないと、こういうことでございます。

【星野和彦 議員】
結論的にいうと、市としては、もし自治会がビデオを設置したとしても、そこにはタッチしていかないという、あくまでそれは自治会の問題ですというのが今のもう結論ですね。
ちょっとこのあたりはまた自治会のほうとも相談をしながら、やっぱりちょっとこれも理由があると思います。
それと、やっぱりこれ、抑止力としてほかのやってる事例もあるかもしれませんので、その辺を詰めた上でまた御相談したいというふうに思います。
次に、ごみ収集に関する問題点の指摘と改善策として、最後に、道の駅にごみ箱がない弊害について質問します。
浜町交差点の道の駅では、トイレ内やおさかなキッチン北側に設置している自動販売機の空き缶ボックス、対面にある新浜地区のごみ置き場へ違法にごみを捨てられることがあります。宮津市として、この概況を把握し、どのような対策をなされているのかお尋ねします。

【松崎正樹 産業経済部長】
道の駅におけるごみ捨ての問題についてお尋ねいただきました。
近年の公共空間におけるごみ箱の設置につきましては、全国的に安全、衛生上の問題やごみの持ち帰りを促進するため、設置しないケースが多くなっていることから、当施設についてもごみ箱は設置をしておりません。
こういう中で、捨てられたごみがある場合は、施設の管理者やトイレ清掃を委託しておりますシルバー人材センターが処理をしている状況であります。
道の駅の施設から出るごみは、まごころ市での露店営業の出店者のものも含めまして、各店舗で引き取っていることから、捨てられたごみは道の駅以外から持ち込まれたものと考えております。
こうしたごみは、特に人目につかない夜間の時間帯に捨てられてることが多いことから、既に設置している防犯カメラによる抑制や持ち帰りを促す啓発看板の設置等による啓発に引き続き努めてまいりたいと考えております。
なお、新浜地区のごみ捨てについてもお尋ねいただきましたが、地元の方々から、他の地区からごみが持ち込まれる状況があるが、道の駅からのごみは少ないとお聞きしております。
以上でございます。

【星野和彦 議員】
ありがとうございます。
これ以前にお伺いしたかと思うんですけども、道の駅のトイレの中にごみを捨てられたケースがあって、かなり高級なトイレですよね、あれが。
その被害が出たことがあるかと思うんですけど、そのときの金額って、ちなみにどれぐらい出ましたか。

【松崎正樹 産業経済部長】
ちょっと正確な数字は持っておりませんが、そんなに大きな金額ではなかったと、幸いに少額な修繕で済んだという記憶をしております。

【星野和彦 議員】
当時、聞いたのが、かなり悪質で、トイレのタンクの中に隠すように捨てられたという、これが単純に見たらちょっと根本的に直さないといけないだろうなと、あそこに物を詰めると全部配管詰まってしまいますから、根底を揺るがすなっていうような悪質なものだと感じたことがあるんで覚えとったんですけども、道の駅がやはり、いつも毎期、予算審査のとき、決算審査のときに聞きますけど、あそこの観光センターへの訪問者もふえてきてるという数字が上がってきております。
要するにあそこもやはり顔になってきてるんですね。
道の駅としては非常に狭いと、あるいはちっさいということはやっぱり否めません。
しかし、やはりあそこを目がけていらっしゃる方、あるいはあそこで宿泊される方もいらっしゃいます。
そう考えますと、やはりそこにごみ置き場がなくて、日曜日の夜になるともう缶ボックスの空き缶のところにごみが集まってるというのもいかがなものかというところは少し考えていただきたいなというふうに思っております。
それで、先ほど申し上げましたですけども、京都府立大学の山川教授ですね、この方がリポートを出されておるんですね。
幾つか出されてて、これも、ごみ箱のテスト設置をしてみたらどうだろうかというようなことも出ております。
これも先ほど申し上げた、外から持ってくる分についてはやはり有料ごみの設置というのをひとつ考えてみてはどうかと。
あるいは、これ、ごみ管理を条件としたコンビニの誘致なんかっていうのも御提案したらどうかなということを思ってるんですけども、いかがでしょうか。

【松崎正樹 産業経済部長】
議員からはごみ対策について御提案をいただきましたが、先ほどの答弁でも申し上げましたとおり、防犯カメラによる抑制や持ち帰りを促す啓発看板の設置、これを夏以降も、看板についてはふやしたりということで、啓発をさらに図っておるところでございますが、これによって一定の効果が見られることから、引き続きこれらの取り組みによる抑制や啓発に努めていきたいと考えております。

【星野和彦 議員】
そういう看板を設置したりというのも山川先生の御指摘にも出ておりまして、有効な手段の一つだというふうに思いますけれども、今後の状況を見て、やはりちょっと問題になるようなら少しずつ考えていかないといけないのかなというふうに思います。
コンビニについても、今、公設市場の跡がプロポーザル方式で、いい御提案のあったとこを採用するということになりますけども、そういったごみに関することなんかも御提案することがあれば、またそれはそれで検討の余地があるのかなというふうに思っております。
ごみに関しては大体今の質問で全てになるんですけども、最後に、ちょっと質問全体を俯瞰して1つだけ聞きたいなということがあります。
それは、ごみ収集に関して、ごみ置き場を運営される自治会の皆さん、あるいは清掃社や処理場で働かれている全ての皆さんの負担は言葉ではここでは言いあらわされないほど大変だという事実を忘れてはいけません。
殊に、近年は穴をあけずに回収したスプレー缶やカセットボンベ、あるいはスマートフォンを回収したごみ収集車が火災に遭う事件が全国で多発し、命にかかわる問題が発生しています。現場の大変さを広報みやづやインターネットでもっともっと伝えて、ごみを通じた社会全体を考える機会をふやすべきではないでしょうか。
これは、御感想として御答弁願えますでしょうか。

【宮﨑茂樹 市民部長】
ただいま議員からは、ごみ処理に携わる担当、あるいは職員について、エールをいただいたのかなというふうに思っております。
我々の職場でも、こういうことを支えていかないかん、社会を支えていただかなあかんということで頑張っていただいておりますので、そういうことについて光を当てていただいたということは大変ありがたいかなというふうに思っております。
大変さをPRするというのはちょっとあれかもわかりませんけれども、ごみ分別収集の大事さ、それから環境を守っていくことの大事さ、こういったものを引き続き広報等でお伝えをしてまいりたいと、このように考えております。
以上でございます。

【星野和彦 議員】
ありがとうございます。
大変さっていう言い方、ちょっとあれやって、その後もちょっと続きがあって、社会全体を捉える、要するにごみを出すのをいかに減らしていくかという工夫と、そういったスマートフォンなんか捨てると危ないことになるですよっていう啓発ですね。
これ、大体、最近のやつをちょっとホームページなんか見ていただくと、スマートフォンは捨てないでくださいという、画像をもって説明する行政がふえてきてます。これ、意外とみんなでやってしまいそうなんですよね、これだけ普及してきますと。
だから、それがいかに危ないことかといった啓発も要るのではないかというふうに思います。
1件目の質問、ごみ収集の問題点と改善策に関して、最後に所見を述べさせていただきます。
ことしの9月27日に、ニューヨークの国連本部で開かれた気候行動サミットにおいて、スウェーデンの16歳の女性環境活動家、グレタ・トゥンベリさんによる演説が話題になりました。
トゥンベリさんは、若い世代の代表として、こう言いました。
あなた方大人は、私たち若者に希望を見出そうと集まっている。あらゆる生態系が壊れ出し、私たちは絶滅のふちにいるのに、あなたたち大人は口をあければ金のことやいつまでも続く経済成長などというおとぎ話ばかりをします。
「よくもそんなことが言えるものだ」という強い言葉のフレーズ、’How dare you’を約4分半の演説の中で何度も使い、泣き出さんばかりの表情で、各国の取り組みのおくれを批判しました。
国内に目を移すと、ごみ箱を漢字で、護国神社の「護」と美しさの「美」を当て、美しさを護る箱とする漢字をたまに目にする方もいらっしゃると思いますが、皮肉なことに、これは高度経済成長のさなかである1960年頃からあらわれたそうです。
きょうの一般質問で取り上げたごみの問題は、単なる人間の便利さを追求するものではなく、環境を改善する大切な役割を担っていることを念頭に、今後の改善策が講じられることを望みます。来年の4月には新たなごみ修理場が須津で稼働します。
これを機に、皆でごみに関しても議論を重ね、ごみを出さない工夫をすることも、若い世代に我々が伝える責務の一つだと思います。
以上で1件目のごみ収集の問題と改善策に関する質問を終わります。

次に、2件目の戦争体験を未来に伝えることについて質問します。
4年前の2015年9月議会で、戦後70年に際し、宮津空襲の惨状を未来に伝えることと題して一般質問に私は臨みましたが、これを踏まえて改めて質問をします。
まず、宮津空襲の概略を申し上げます。昭和20年、西暦1945年7月30日の宮津空襲は、当時の軍事機密で正確な情報を捉えがたいのですが、市民の死者15名、負傷者約60名、「艦長たちの軍艦史」によると、撃沈された駆逐艦「初霜」の戦死者132名、重傷者78名と言われています。
時間の都合上、詳細は割愛しますが、故山本正昭氏の「激烈だった宮津空襲の一日」、斎藤清己氏の「駆逐艦初霜の記録」、増田精一氏の「宮津空襲」などから拝借、抜粋して時系列で御説明します。
宮津空襲時、宮津湾に停泊していた駆逐艦「雪風」と「初霜」は、昭和20年4月7日の菊水1号作戦の一環で戦艦「大和」の沖縄水上特攻に同行しましたが、運よく沈没を免れ、佐世保に帰投しました。
その後、4月15日に舞鶴に入港します。
5月中旬になると、米軍艦載機が日本海側の舞鶴にも飛来し、6月中旬に宮津へ移動しました。
7月に入ると、米軍艦載機による宮津湾へのパラシュートを使った機雷投下が始まり、日置、加悦、獅子の陸上に落下したものもあり、触雷した住民が数名死傷されました。
そして、7月30日午前4時5分、雲一つない快晴の宮津上空に米軍艦載機1機が飛来し、空襲警報が発令され、長い一日が始まります。
午前6時過ぎ、須津の大江山ニッケル工場の運搬船が米軍艦載機の機銃掃射に遭います。
午前7時過ぎから9時半頃まで、米軍艦載機が20から30機の編隊を組み、駆逐艦「雪風」と「初霜」に波状攻撃を開始します。
午前10時から12時半ごろ、「初霜」が機雷に触れ轟沈、米軍艦載機の編隊は桜山、京街道、万町の天満宮に爆弾4発を投下し、5名が亡くなられました。
なお、午前中はほかに爆弾が3発投下され、宮津駅前の松嘉軒で5名、宮津駅構内で1名、港で荷揚げしていた捕虜2名、合計8名が亡くなりました。
また、島崎沖の関釜連絡船「昌慶丸」が横倒しとなり、栗田では、海軍航空廠と練習機が襲われ、宮津に向かう汽車も機銃掃射に遭い、栗田トンネルに避難しました。
上宮津では、農作業中の方が米軍の機銃掃射で1名亡くなっています。
午後3時半から米軍艦載機の編隊が西日を背に、阿蘇海方面から駆逐艦「雪風」の攻撃を開始、午後4時半ごろ、「雪風」の対空砲火で米軍艦載機1機を文珠の鶏塚付近に撃墜し、午後5時ごろに戦闘が終了しました。
以上が宮津空襲の概略です。
上述の2015年9月議会の一般質問、戦後70年に際し、宮津空襲の惨状を未来に伝えることにおいては、私はアーカイブスの重要性を御説明したところ、当時の上田副市長からおおよそ以下の御答弁をいただきました。
宮津市は世界平和都市宣言をしており、本質問で指摘された貴重な戦争体験資料の存在を認識し、平和教育を行う大事な時期に来ていると思料。
今後、教育委員会と相談して、資料を残す方向を含めて検討する。そして、2016年4月から6名の宮津空襲体験談が収録されましたが、DVD公開はことしの8月で、3年かかりました。なぜここまでおくれたのでしょうか。
その理由と今後の対処法をお尋ねします。

【永濱敏之 教育次長】
宮津空襲体験のDVDについての御質問でございます。
今、議員も触れられました宮津空襲の体験のDVDにつきましては、平成28年度7月から12月に、語り手6名、インタビュアー2名の方に御協力いただきまして、昭和20年当時、8歳から15歳の皆さんに記憶を頼りに話していただいたもので、1人35分から140分の記録として、DVD全6巻にアーカイブスとして収録をさせていただいたものでございます。
なお、このDVDにつきましては、まず第一義的には戦争体験に基づく貴重な証言の保存を目的として作成をしたもので、当時はこの証言資料を平和教育等の資料として活用するに当たって内容の精査や編集が必要であると考えまして、このDVDを公開とせず、保管としていたものでございます。
しかしながら、作成に協力いただいた方々の意見も踏まえ、本年7月30日、これは宮津空襲の日でございますが、図書館で一般の方にも公開をさせていただきました。
これは、御協力いただいた方々の体験談、証言として、当時の様子をより多くの方に知っていただき、平和への関心を持ってもらいたいとの思いで始めたものでございます。
以上でございます。

【星野和彦 議員】
御答弁いただきまして、ありがとうございます。
やはり3年かかったというところに、これ、お話をしていただいた6名の方がどう思われるかと。私が2016年から4回、慰霊祭を空襲の日にやっておるんですけども、有志で。ことし2人の方がもう行かないというふうに言われたんですよ。
ていうのは、随分怒っていらっしゃって、話して、普通だったらお礼を言ってもらってしかるべきなんじゃないのかと。
それが全く連絡もないと。何度言ってもナシのつぶてだということが行政としていいのかと。そういった、私に対しても批判が来まして、おまえももうしっかりしないからこういうことになるんだということを言われます。
おっしゃるとおりだと思います。自分が逆の立場で言われたら、それで、せっかくお話をして、時間もとってして、それが何の連絡もないというのは非常に失礼なお話だというふうに私は思います。
しかし、今となってはこれができ上がって、これを題材として、これから何とかできるかということは事実あると思います。
ただし、ちょっと内容はよくチェックいただきたいんですけど、私が見る限りだと、これ、編集の要ありです。
ていうのは、同じことを繰り返して言う場面が多いこと、それから固有名詞で例えば闇市のことが出てたり、そういったところはやはり70年たってもいいものなのかということが言えるかと思いますので、ちょっとそこは再考いただいて、せっかくつくったやつですから、ぜひ仕上げていただきたいなというふうに思います。
それで、大きく2点目になりますけども、戦争体験を伝える手段、今後のですね、これを3点御提案したいと思います。
昨年の終戦記念日にNHKの「時事公論」で戦争を伝える遺品をどう引き継ぐかという番組が放送されました。
この中で、長崎県佐世保市の空襲の遺族会が運営する資料室は、市から月1万円の補助で運営が難しくなっている現状、あるいは民間資料館が閉鎖された岡山市の事例、あるいは戦争遺品がインターネットで売買されてるケースなど憂うべき事実を紹介しています。
そして、遺族が高齢化する中、戦争の資料や記録はどのように引き継がれるべきなのか、視聴者に問いかけ、岐阜市や新潟県長岡市では、市が資料館をつくり、市民グループがボランティアとして取り組んでいるよい事例を紹介しています。
長岡市の取り組みについては4年前の一般質問でも御紹介しましたが、宮津市で官民が連携して戦争体験や遺品を伝える体制づくりができないか再びお尋ねしたいと思います。
あわせて、2点目で、戦争体験のDVD作成の継続ですね、次の戦争体験のDVD作成の継続はあるのか、これを単刀直入にお伺いしたいと思います。
これ、ほかの行政視察なんか行って、大学図書館に寄ったりしましたり、旅行行くと大体、私、図書館寄るんですけど、ほとんどの地域が従軍や疎開体験などなるべく多くの収録を努めて、図書館でそういうコーナーをつくってるとこが結構多いんですよね。
自治体がそういう状態ふえてる中で、宮津市でまだ残念ながらそういうコーナーができてないなということをちょっと懸念しております。
最後に、3点目ですけども、宮津空襲の被害地に歴史看板を立てることを改めて御提案したいと思います。
この3点について御回答願います。

【永濱敏之 教育次長】
3点御質問いただきました。
まず、官民連携の体制ということでございます。
今回収録をさせていただいたDVDの中にも、個人でお持ちの空襲に係る資料や遺物を出していただいて、お話を聞かせていただいた方もおられます。
今後、さまざまな事情でこれらの資料を御自宅で保管していくことが困難になる場合もあろうかと思います。
そうしたことが危惧される場合には、まずは教育委員会へ相談いただければと思います。
また、物によってということはございますが、一定保存も協力させていただくこともあろうかと思います。
また、2点目のDVDの作成の継続でございます。
まず、基本的なスタンスとして、行政も含めて、宮津市全体としてこうした戦争経験・体験についての記録、資料を収集することは、平和教育を進める上でも、また、後世に伝えていく上で大切であるというふうに考えております。
そうした中、当時の状況を知る方も高齢になっておられ、こうしたタイミングで証言や資料等を収集することは大事なことであると認識して、まず、行政としてできることとして、先ほども触れました、3年前に戦争体験談の収録を行っております。
今後におきましては、民間有志の皆さんが主体となって、宮津空襲を語り継ぐため、調査・検証等の取り組みを継続していただければありがたいと考えております。
なお、その場合には、市として側面的に助言等の支援を行ってまいりたいというふうに考えております。
あと、3点目の被害地等の看板設置でございます。
戦争体験を伝えるような個別の慰霊碑等については、他市においては、個人、法人、有志等が主体となって取り組まれ、設置されていることが多いようでございます。
こうした状況を踏まえ、慰霊碑や被害地の説明看板の設置は市として控えさせていただきたいと考えておりますので、御理解いただきたく思います。
以上でございます。

【星野和彦 議員】
簡潔に御答弁いただきまして、ありがとうございます。
要するに私、今回聞きたかったのは、これ、やるかやらないのかっていうのをはっきりもう教えてほしいんですね。
要するに、もう戦後74年、次は80年の時に戦後80年っていうことは当時、小学生だったお子さんがもう90歳になってるんですね。
当時の大人というか、もう中学生以上の方は100歳になってるんですよ。
人生100年時代だといっても、なかなかやはりそういうことをお伝えできる方、もうほとんどいなくなっちゃうんですね。
だから、今、撮るしかないんですよ。
この3年間で6人だけでとまったっていうのが非常に残念なんです。
やらないんだったら、私の周辺でやります。やりたいんですよ。
それを残して、とりあえず原画さえあれば、その中からつながっていくことがあるんですよ。
ですから、今後、いろいろ御相談をさせていただきながら、今生きてらっしゃる方、その方々から一人でも多くのそういうお言葉をいただきたいなというふうに思っております。
これは官だけではとてもできません。
だから、民のほうも協力していけば必ず残せるなと。
その後の使い方については、その時代が来たときに考えればいいんじゃないかなというふうに私は思います。
きょうもいろいろ質問しましたけど、最後に所感を述べさせていただきます。
戦後71年が経過して、当時の惨状をお話しいただける方もめっきり減った2016年のことです。
宮津空襲があった7月30日の2日前、この日に、このままじゃいけない、宮津の歴史で最も悲惨な日を後世に伝えなあかんでと、とやかく考えずに、まずは自分たちで動こう、そう言って5名の宮津空襲経験者の皆さんが決して、最も市民の被害が大きかった桜山の防空ごう跡で慰霊祭を行いました。
今年で慰霊祭も4回目となり、ことしは大きな収穫が3つありました。
1つは、2月に藤原書店から「「雪風」に乗った少年」という本が出版され、第6章、丹後の雪風の中で有志の方も登場されました。
こんな本です。
そして、当時15歳の年少兵の目から映った新たな宮津空襲を知ることがかないました。
2つ目は、ことしの慰霊祭を取材いただいた新聞3紙の中で、読売新聞の記事がYahoo!ニュースで全国に広まり、宮沢賢治の生誕地、岩手県花巻市の方から、米軍機の操縦席から撮影された舞鶴と宮津空襲の写真を御提供いただきました。
4年前の一般質問でも申し上げましたが、イギリスの歴史家で政治学者と外交官であったエドワード・ハレット・カーは、著書「歴史とは何か」の中で、歴史は現在と過去の対話であると定義しています。
まさにことしは新たな対話が始まりました。
そして、3つ目は、慰霊祭に参列された皆さんから、教育委員会がビデオを持ってきたと満面の笑みでビデオを見せてくれたことです。
その笑顔は、私のまぶたに今も焼きついています。これからもその笑顔は私の宝物になると思います。
そして、限られた時間の中で、さまざまな戦争体験を次の世代へ伝えていきたいと改めて私は思いました。
以上の感想を述べた上で、私の質問を終わらせていただきます。
ありがとうございました。