二・二六事件から85年

1936(昭和11)年2月26日の早朝、「昭和維新」を目指す陸軍将校らが1,483名の下士官・兵を率いて政府や陸軍の要人や警視庁などを襲撃した「二・二六事件」から85年経ちました。
当時の岡田啓介 首相は九死に一生を得ましたが、高橋是清 大蔵大臣、斎藤実 内大臣、渡辺錠太郎 陸軍教育総監と内閣総理大臣秘書官、警察官など全9名が亡くなりました。
歴史の教科書で…
1932年(昭和7年)5月15日の夕方、海軍将校の一団が犬養毅 首相を殺害した五・一五事件で「政治政党は終わり、軍人が政治に干渉するようになった」
そして、二・二六事件をを鎮圧した「軍部の政治への発言力が強まり、軍国主義が台頭した」
と学んできました。
しかし、事態はそう単純ではないと考える研究者が近年増えているようです。
二・二六事件後に内閣が短命で変わる政治の混乱期がクローズアップされますが、国立公園指定の開始や1940(昭和16)年の東京オリンピックや万博の開催などが決まる緩い世相があったことも事実です。
これから多角的な分析で世相の怖さを紐解く研究が進むことを望みます。
掲載した写真は…
1989(平成元)年6月に公開された映画「226」の撮影時で、私達は「尊王討奸」という鉢巻を締めています。
滋賀県草津市の琵琶湖畔に反乱軍の司令部となった「山王ホテル」のオープンセットが作られ、寒い時期の撮影が続きました。
映画「226」撮影時の思い出…
一つ目は飛行機から撒かれた「降伏を促すビラ」を拾う役を頂きましたが、何度やっても五社英雄 監督のOKが出ず、益々緊張して硬くなり…
公開された映画を見たら、ほとんどカットされていました。
ビジネス以上に厳しい世界です。
二つ目の思い出は…
当時メジャーになり始めた竹中直人さんが、撮影の長い合間にその年に見つかった資料で二・二六事件の黒幕など歴史の事実が紐解かれるかもしれないというお話をされ、歴史談義に花を咲かせていました。
ちょうどその時、NHKの「西日本ダイヤル」の取材班が来られ、竹中直人さんや1992年のTBSドラマ「ずっとあなたが好きだった」の冬彦さん役でブレークする佐野史郎さんなど当時の若手俳優が当日の21時前の画面に登場、その後ろに私が写っていて、今は亡き姉が興奮して電話をかけてきたのが昨日のことのようです。
【東京新聞2021年2月26日の記事『二・二六事件から85年 ある少尉の決断と回顧 「なぜ殺害は起きたのか」問い続ける遺族』】
https://www.tokyo-np.co.jp/article/88199
【二・二六事件のWikipedia】
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%8C%E3%83%BB%E4%BA%8C%E5%85%AD%E4%BA%8B%E4%BB%B6
【exciteニュース2016年2月26日の記事「二・二六事件とは何だったのか 80年以上経った今、改めて振り返る」】
https://www.excite.co.jp/news/article/E1456451258390/
【映画ウォッチ2020年5月3日の記事『映画「226」ネタバレあらすじ結末と感想』】

226


【映画226のWikipedia】
https://ja.wikipedia.org/wiki/226_(%E6%98%A0%E7%94%BB)#%E3%83%AD%E3%82%B1%E5%9C%B0
【YouTube『昭和維新の歌 映画「2・26」』】

映画226撮影当時、兵営の焚火を囲んで「青年日本の歌」(昭和維新の歌)を歌うシーンがあり、配られた紙を見て家で必死に練習して10番まで暗記しました。
添乗員のバイトで宿泊していた大浴場でも熱心に練習していたら、周囲に誰もいなくなりました…